【WEC 第6戦 富士】王座争うアウディ勢、ロッテラー組ポール獲得でデュバル組4位…予選詳報

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ポールを獲得したのはアウディ1号車(左/ロッテラー、右/トレルイエ)。
ポールを獲得したのはアウディ1号車(左/ロッテラー、右/トレルイエ)。 全 6 枚 拡大写真

19日、世界耐久選手権(WEC)第6戦「富士6時間レース」は公式予選日を迎え、アウディとトヨタ各2台ずつのワークスLMP1カーによる争いを制して、アウディ1号車がポールポジションを獲得した。

長い6時間レースにおいてポールはそれほど重要ではないとも考えられるが、選手権ポイント「1」が与えられることを考えると、前戦終了時でドライバーズランキング首位の僚機2号車トリオに33点差をつけられている1号車トリオ、アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ/マルセル・ファスラーにとっては落とせないところだった。2人のドライバーのベスト2ラップ、計4ラップの平均タイムで争うシステムの予選には、日本のトップレースでのキャリアが長く、富士をよく知るロッテラーとトレルイエが出走。この日は曇り気味のドライコンディションで、気温も路温も低め(13時20分の予選開始時で気温17度、路温20度)だったせいか、「リヤタイヤの温めには気をつかった」(トレルイエ)とのことだが、さすが前年の世界王者という走りでポールをものにした。

一方、選手権リーダーの2号車、ロイック・デュバル/トム・クリステンセン/アラン・マクニッシュは、トヨタ勢に先行されて2列目4番グリッド発進に。2号車には前日の練習走行1回目でLMGTEのマシンとのアクシデントがあり、マシン修復のために今週末最初の走行セッションをほぼ丸々フイにした経緯がある。マクニッシュは「それによる(メニュー進行の)遅れが予選でのパフォーマンスに影響した面はあるかもしれない」と敗因を口にした。トヨタ勢2台も含めて僅差の争いとなっていただけに、順調度の差が予選での明暗を分けた可能性は高いだろう。

とはいえ、レースは長い。デュバルは「大切なのはレース」と言い、雨も懸念される決勝日については「ドライの方が、観客を含めて、誰にとってもいい」と続けた。「ここの雨を経験していない選手が多いわけだし、マシンの方も皆、今週末は雨での実走を経ていない。安全面を考えてもドライがいいと思うよ」。もちろん晴れでも雨でもレースへの自信は充分、そして「どんな条件でもベストを尽くすということに変わりはない」。デュバルも日本のトップシーンで長く活躍しているドライバーのひとり、「ここも僕のホーム」という富士で勝利すれば、自身初のドライバーズタイトル獲得に大きく近づく。

トヨタ勢も戦闘力を上げてきている印象で、7号車(予選3位)の中嶋一貴も「今までより戦える気はしています。しっかりレースをすれば、(アウディに勝つ)チャンスはあると思います」と語る。アウディ同門対決の行く末に、地元戦連覇を目指すトヨタ勢が影響を与えることも考えられるが、いずれにしてもWEC第6戦は、ロッテラーが「お互い2対2、グレートなレースになると思うよ」と言うような展開になるのかもしれない。

明日(20日)の決勝6時間レースは、10時57分にフォーメーションラップスタート、11時に激闘の火蓋が切って落とされる予定だ。

《遠藤俊幸》

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