日欧でドライバーを“交換留学”…日産とNISMO、注目の起用も

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GT300に参戦するオルドネス(右)と星野一樹(左)。中央は長谷見昌弘監督。
GT300に参戦するオルドネス(右)と星野一樹(左)。中央は長谷見昌弘監督。 全 8 枚 拡大写真

23日に今季のモータースポーツ活動計画発表会を実施した日産/NISMO。今季は日本と海外の若手選手交流起用も注目ポイントになりそうである。

若手ドライバー育成を目指した、国際的な選手交流プログラム「NISMOグローバルドライバーエクスチェンジ」が、今季はフルシーズンのエクスチェンジを敢行と、いよいよ本格化する。まず、日本から海外へと主戦場を移すのは、千代勝正。彼は今季、欧州のブランパン耐久シリーズに「GT Academy Team RJN」から、ピレリタイヤ装着のGT3仕様GT-Rで挑むこととなった。

1986年12月9日生まれ、現在27歳の千代は、2011年にNDDPレーシング(NDDP=NISSAN DRIVER DEVELOPMENT PROGRAM)で全日本F3選手権Nクラス王者に輝いた経歴の持ち主。過去2年はGT3仕様GT-RでSUPER GT/GT300クラスに参戦するなどしていた、日産系の若手有望株だ。ブランパン耐久は欧州のGT3カテゴリー上位と認識されるシリーズで、今季は4月12~13日にイタリア・モンツァで開幕する予定。千代が本場でどんな活躍を演じるか、楽しみである。

一方、日本に主戦場を移すのはルーカス・オルドネス。彼は2008年に人気ゲーム「グランツーリスモ」を使用した「日産・プレイステーションGTアカデミー」の初代勝者となったスペイン出身の異色経歴選手で、1985年5月1日生まれの28歳。2009年から実車のレースへの本格参戦を開始し、ルマン24時間レースでクラス表彰台を獲得するなどの実績を積んできた。昨年スポット参戦したSUPER GT/GT300クラスに、今季はGT3仕様GT-Rでシリーズ参戦する。チームはNDDP RACING with B-MAXで、僚友は星野一樹。往年の名手・長谷見昌弘監督の指導を受ける(タイヤはヨコハマ)。

さらにオルドネスは、ルマン24時間に特別枠(ガレージ56枠)から出走する電力駆動レースカー「NISSAN ZEOD RC」のステアリングを握ることも決まっている(チームメイトは未発表)。ZEOD RCのルマン出走は、ルマン総合優勝を悲願とする日産がWEC(世界耐久選手権=ルマンを含むシリーズ戦)の最上位クラス「LMP1」への2015年の参戦を検討するためのプログラムのひとつ。そこに起用されたことからも、彼に対する日産/NISMOの評価の高さがわかろうというものだ。

千代とオルドネス、NISMO首脳言うところの「交換留学」の成果に注目したい。

《遠藤俊幸》

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