日本車両、台湾鉄路EMU800形を納入

鉄道 企業動向
このほど台湾鉄路に納入されたEMU800形。EMU700形と異なりドアステップがなくなった。
このほど台湾鉄路に納入されたEMU800形。EMU700形と異なりドアステップがなくなった。 全 2 枚 拡大写真

日本車輌製造(日本車両)はこのほど、台湾鉄路管理局に納入したEMU800形通勤用電車の概要を発表した。

EMU800形は2007年から運転を開始したEMU700形と同様、日本車両や住友商事グループ、唐栄鉄工廠、中国鋼鐵などが出資する台湾車輛との共同受注車両。両社は2011年にEMU800形296両を受注しており、日本車両はプロトタイプ車16両の製作と台湾車輛への技術サポート、部材の供給などを行う。量産車280両は台湾車輛が製造する。

最高速度は設計140km/h、営業130km/h。車体はEMU700形と同じ日車式ブロック工法のステンレス製だが、台湾鉄路各駅のホームかさ上げに伴いドアのステップをなくし、車体裾部を拡大している。編成両端の先頭部は流線型だが、自動開閉可能な連結器カバーを備えている。日本車両によると、先頭部の塗装が笑顔のように見えることから、台湾では「微笑號」の愛称で呼ばれている。

車内の座席は先頭車がロングシート、中間車がセミクロスシート。各車とも優先席の割合を既存の車両より増やした。車内案内表示器はドア上部に発光ダイオード(LED)式、天井部に液晶ディプレイ(LCD)式の表示器をそれぞれ配置し、LCD表示器には動画の広告などを表示できるようにした。また、先頭車の車内には車椅子スペースや多機能トイレ、自転車を固定する設備を設けた。

プロトタイプ車は2013年8月27日、基隆港に到着。試運転を経て今年1月2日から営業運転を開始している。台湾車輛製の量産車も順次納入されている。台湾鉄路は現在、新線や新駅の開業、花蓮~台東間の電化、列車本数の増加などの施策を順次進めており、EMU800形は台湾各地に配置される予定だ。

《草町義和》

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