ダイハツ工業が12月12日に発表した新型『ムーヴ』。新ボディ骨格の採用や専用サスペンションの装備など、“走り”を追求し、フルモデルチェンジとなった同車だが、デザインもモデル史上初の試みが用いられた。今回はムーヴカスタムを基準にデザインしたという。
新型ムーヴのチーフエンジニア(CE)、須藤秀彦氏は「ベーシックからカスタムを制作しようとすると、それに合わせたデザインとしなければならず、不都合が発生しやすい。華飾ありきで設計した方が、チグハグ感が出ず、より上質なデザインが可能となる」と説明する。
ではベーシックのムーヴはどのように考えるのか。「デザイン重視であれば、ムーヴカスタムを選択して頂けるはず。ベーシックは、カスタムから“はがした”格好となるが、ハリボテのカスタムを作り上げるよりも良いと判断した。“ゴマカシ”では通用しない」(須藤氏)と話した。
また、それぞれのデザインの違いについて、須藤氏によると「ムーヴカスタムは、“フルカスタム”をテーマに、上下左右でどっしりとした構えを演出し、迫力と上質感を表現。ムーヴでは、スマートスペースをテーマに厚みの有る造形と、大型のヘッドランプとグリル、加えて平面マウンドを強調したバンパーの全体で、上質感と安心感を表現した」とのことだ。