[フォトレポート]建設中の道を走る…1時間のランで見えた国道298号・外環道、千葉区間のいま

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高谷ジャンクションの橋脚。建設中の道路の下をジョギングで駆け抜ける
高谷ジャンクションの橋脚。建設中の道路の下をジョギングで駆け抜ける 全 47 枚 拡大写真

2017年度の開通を目指して工事がすすめられている東京外かく環状道路(外環)千葉区間。この新たな道に沿い、JR二俣新町駅から東京メトロ原木中山駅まで、4kmを1時間かけて走ってみると、地上のインターチェンジから地下区間へと移る構造物の“いま”が見えた。

JR京葉線の二俣新町駅に15時に降り立ち、西日が差し込む湾岸道沿いを走り始める。この千葉県市川市二俣エリアは、首都高湾岸線と東関東自動車道の境界となる湾岸市川インターチェンジがあり、大手物流会社の拠点や支店などが集まっている。

湾岸道沿いに走ると、高速道を走るクルマの音をはじめ、上空を飛び交う旅客機のエンジン音、京葉線・武蔵野線の走行音などが聞こえてくるなか、「ピヨピヨ」「グガグガガガ」といった鳥の鳴き声も聞こえてくる。東京湾に注ぐ真間川や高谷川に降り立った渡り鳥の話し声だ。湾岸道高谷交差点から4km西には宮内庁新浜鴨場もあり、このあたりは、鳥たちの声も飛び交うにぎやかな地として知られている。

湾岸の鳥たちの声を聞きながら、湾岸道と将来の外環道が交差する高谷ジャンクション(千葉県市川市高谷)の下を走る。ひと気のない道を、鉄骨とコンクリートで組み合った構造物を左に右に見ながら、さらに江戸川沿いを北へ走る。

「このへんはね、外環の工事で(景観が)ものすっごく変わった」と話すのは、地元に住む平井さん(63歳)。孫と江戸川河川敷に凧揚げに来ていたときにもらしていた言葉だ。

千葉区間の国道298号と外環道が整備されると、房総方面と北関東を結ぶルートが、都心を介さずに結ばれる。「川や畑があったのんびりとした場所に高速(の高架橋)がいきなり建ったから、散歩のルートも最近になってまた変わった」と平井さんはいう。

このあたりの外環工事は、さらに内側を走る荒川沿いの首都高中央環状線よりも、上に下にとめまぐるしい。地上で複雑な立体交差を展開する高谷ジャンクションの北側で、外環道はすぐに地下へともぐる。東西線と交差する地点(市川市田尻)では、外環道はすでに地中を走っている。高谷2丁目交差点から高谷ジャンクション方向(南側)を見ると、ボックスカルバートといわれる工法の箱型道路が地中でつくられているのがわかる。

「ジョギングする道がちょこちょこ変わるけど、河川敷に出ればまっすぐ走れて気持ちいい」と話すのは同市の山岡さん(16歳)。夕暮れどき、“ジョガー”たちは土手を目指して長い影をつくりながら駆けていった。彼らが目指す江戸川河川敷は、ランナーやサイクリストなどでにぎわっていた。

湾岸側から高度を下げた外環道は、東西線の下で地下ルートをとり、京葉道、さらには三郷南ICへと結ばれる。JR京葉線の二俣新町駅から東京メトロ東西線の原木中山駅までの1時間のランで、ジャンプ台のような橋脚や、地中へと続くジェットコースターのような構造物を見ることができた。完成まであと2年、市川市から松戸市へ向けて、工事が続く外環の“いま”を見つめながら、さらに走っていこう。

《レスポンス編集部》

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