レクサス LC500 ができるまで…デザインとエンジニアに「相通ずるものがあった」

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谷川じゅんじ氏、アーティスト・平川紀道氏、「LC500」デザイナー・森忠雄氏が登壇したトークショー「人間の感性とテクノロジーが切り開く、表現の新しい地平」(六本木ヒルズ森タワー52階 東京シティビュー、3月15日)
谷川じゅんじ氏、アーティスト・平川紀道氏、「LC500」デザイナー・森忠雄氏が登壇したトークショー「人間の感性とテクノロジーが切り開く、表現の新しい地平」(六本木ヒルズ森タワー52階 東京シティビュー、3月15日) 全 12 枚 拡大写真

デトロイトモーターショー16で初公開されたレクサスの新最上級クーペ『LC500』。そのデザイン部グループ長の森忠雄氏は、六本木で開催中のテクノロジーアートイベント「MEDIA AMBITION TOKYO」におけるトークショーで、同車開発におけるエンジニアとのせめぎ合いのなかで、「相通ずるものがあった」と語った。

もともと『カローラ』や『カムリ』などのエクステリアを担当していたという森氏は、「スポーツカーは担当できなかった。『デザインしたい』というオーラは出していた。アメリカのデザイン拠点に移り、タンドラなどを担当しているころ、LC500のプロジェクトをうらやましいとも思っていたし、量産は難しいとも思っていた」と当時を振り返った。

「LC500のコンセプトモデルから、公道に走らせるためのプランが始まり、イメージを崩さず、生産要件などをプロジェクトを組んですすめた。デザイナーとエンジニアの間での議論は往々にしてデザイン側が負けてしまう。フードの高さについては、歩行者頭部保護のルールからある程度のクリアランスが必要だったが、フードを低くしたいというデザイナーの思いと、エンジニアのそれに相通ずるものがあった。設計者やエンジニアとともに、エンジン位置を下げたり、サスを下げたりと、互いに同じ想いですすめられた」。

また森氏は、LC500を見つめながら、幼少期のころを思い返し、「実は父親がアーティストというか、油絵を描いていた。子どものころから色鉛筆や画材がまわりにあったからか、クルマの絵をいつも描いていた。クルマだったら描ける。カーデザイナーだったらできるかもと思うようになってきた」とも伝えていた。

「デザインの手法は、学生のころは手書きだったけど、いまは画像処理。ソフトやメディアは変わってきたけど、やってることはいっしょ。フルサイズの製品を届けるという基本は同じ。だから、これからも工業用粘土を削りながらかたちをつくっていくことは変わらないだろう」。

《レスポンス編集部》

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