学びの環境整備進む…図書館電子化、高速回線、スパコン導入

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アクティブ・ラーニング・スペース設置大学数の推移
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 文部科学省は3月30日、平成27年度「学術情報基盤実態調査」の結果を公表した。学生の主体的な学びを促すアクティブ・ラーニング・スペースが設置されている大学は411校と全大学の52.8%にのぼり、初めて過半数を超えたことが明らかになった。

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 「学術情報基盤実態調査」は、国公私立大学の大学図書館やコンピューター・ネットワーク環境の現状を明らかにし、その改善・充実への基礎資料とするため、平成17年度から毎年実施されている。全国の国公私立大学779校が、オンライン調査システムで回答した。

 平成26年度の図書館資料費の総額は前年度より24億1,200万円増となる、729億6,600万円。そのうち、電子ジャーナル費は275億6,900万円で、円安や電子ジャーナル価格の上昇、ジャーナルの紙媒体から電子化への切り替えが進んだことなどにより前年度より29億7,300万円増加した。また、これまで減少傾向にあった図書館運営費は821億9,200万円と、前年度より17億4,700万円増加した。大学図書館で導入している電子書籍のタイトル数(延べ数)は、約509万タイトルに増加。このうち、海外出版社によるものが約96%を占めている。

 教育研究成果をインターネット上に無償で公開するシステム「機関リポジトリ」を公開している大学は、平成26年度は全大学の56.5%となる440校。前年度より60校以上増加した。独自で機関リポジトリの構築・運用が難しい機関を対象に、国立情報学研究所が提供している共用リポジトリサービス「JAIRO Cloud」を利用している大学は189校で、私立大学では機関リポジトリを公開している295校のうち52.5%にあたる155校が「JAIRO Cloud」を利用している。機関リポジトリに登載されているコンテンツ数は152万9,283件となり、前年度比10.3%増加した。内訳は、紀要論文が54.0%ともっとも多く、ついで学術雑誌論文15.0%、学位論文5.7%と続いた。

 複数の学生が集まり、さまざまな情報資源を活用しつつ議論を進めていく学習スタイルを可能とするスペース「アクティブ・ラーニング・スペース」は、3年間で約2.3倍に増加。平成27年度は411校(52.8%)が設置しており、初めて過半数を超えた。アクティブ・ラーニング・スペースでは、学生による主体的学習の効果を高めるために、「図書館利用・文献検索サポート」「分野別学習相談」「ITサポート」などが行われている。

 学内LANは、平成27年度に775校が整備。1Gbps以上の回線を整備している大学は673校(86.8%)で、そのうち10Gbps以上とする大学は200校(25.8%)だった。対外接続回線を有する大学のうち432校(55.8%)が1Gbps以上の通信速度を整備している。

 セキュリティポリシーは平成27年度にはすべての国立大学で策定。国公私立大学全体では553校(71.0%)が策定している。

 最大理論性能が1.5TFLOPS以上の科学技術計算用の高速計算機「スーパーコンピューター」を保有している大学は、平成27年度には32校(4.1%)。ネットワーク接続などにより学外のスーパーコンピューターを利用している大学は、100校(12.8%)だった。利用研究分野でもっとも多かったのは「創薬・ライフサイエンス分野」の31.3%、ついで「ナノ・材料分野」19.6%だった。

 情報システムをクラウド化している大学は、平成27年度は594校(76.3%)。また、クラウド化を検討している大学は101校(13.0%)。管理運営基盤(電子メール、ホームページなど)として531校、教育・学習基盤(eラーニング、遠隔講義など)として343校、研究基盤(研究データ管理、高性能計算機など)として101校が利用している。クラウド化の効果は「管理・運用などにかかるコストの軽減」をあげる大学が469校ともっとも多く、クラウド化していない理由は「セキュリティ面・信頼性への不安」という回答が121校ともっとも多かった。

初の過半数超え、アクティブ・ラーニング・スペースがある大学

《外岡紘代》

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