【SUPER GT 第2戦】GT500決勝…立川祐路&石浦宏明がポール・トゥ・ウイン、レクサス勢は富士でも表彰台独占

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#38 LC500が優勝。立川のゴールを石浦が迎える。
#38 LC500が優勝。立川のゴールを石浦が迎える。 全 16 枚 拡大写真

SUPER GT第2戦「富士500km」は4日、決勝日を迎え、GT500クラスではレクサス『LC500』勢が開幕戦に続く表彰台独占を成し遂げた。立川祐路&石浦宏明がポール・トゥ・ウインで今季初勝利を挙げている。

好天の富士スピードウェイ。シリーズ運営団体GTAの坂東正明代表の午前中の言によれば、「おそらく過去最高」という数のファン(決勝日5万8000人、2日間計9万2100人)がグランドスタンドを埋め尽くすなか、午後2時17分に決勝500kmレース(110周)がスタートを切った。

スタートからレース序盤の気温は約23度、路温は30~35度というところ。通常より200km長い今回はピットストップ2回、序盤~中盤~終盤の3スティントレースとなる。

セーフティカー出動となるような大きなアクシデントなく進んだレース、開幕戦同様にレクサスLC500勢が優位な戦いを展開していったが、そのなかでも盤石と思える走りを見せたのがポール発進の#38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路&石浦宏明/ブリヂストン=BS)だった。#38 LC500は立川~石浦~立川とつないで、ピットタイミング以外では先頭を譲ることなく完勝する。

ただ、完勝とはいえ、「最初の自分のスティントでなるべく逃げたかったんですが、他のレクサス勢もペース的に僅差で、大変な序盤戦でしたね」と立川は言い、石浦も「僕もモニターを見ていて、そう簡単には勝てない、厳しい戦いになると覚悟しました」と振り返る。

しかし、立川は「GT300クラスのマシンをうまくパスしていくことに専念して、後ろ(2番手以降)との間隔を保ったまま石浦に渡すことができました」、そして「石浦が頑張ってくれて、それに状況が味方してくれたこともあり、10秒以上のマージンをもらって最後のスティントに入れました。最後はラクをさせてもらえましたね」という流れになっていく。

中間スティントを受け持った石浦は、「僕の(ピット)アウトラップが重要になると思い、レース直前のウォームアップ走行でもコールド(冷えた状態の)タイヤで走らせてもらったりしていました。その成果もあって、納得できるアウトラップの走りができたと思います」と語る。さらに「前回(開幕戦4位)はチームとしてちょっと失敗したところもあったので、みんなでこのレースにかけた意気込みが結果につながって嬉しいですね」とも。

序盤に接戦覚悟も、中盤に石浦が築いたマージンを終盤は立川がうまくコントロールして、終わってみれば完勝といえるポール・トゥ・ウイン。このコンビにとっては昨年の鈴鹿1000km以来、そしてレクサス勢にとっては13年9月以来となるホームコース富士戦勝利を果たした(当時のウイナーは立川&平手晃平)。立川にとっては、松田次生に並ぶGT500最多タイの個人通算18勝目にもなっている。

終盤、立川のコントロール下にあったとはいえ、トップとの差を5秒まで詰めた#6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也&A.カルダレッリ/BS)が開幕戦に続く連続2位。そして3位には開幕ウイナーの#37 KeePer TOM'S LC500(平川亮&N. キャシディ/BS)が入り、レクサス勢は開幕戦のトップ6独占に続く表彰台独占を達成した。

予選2位だった#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R. クインタレッリ/ミシュラン=MI)は決勝で厳しい戦いを強いられはしたが、最終的に4位でゴール。このGT-Rと、6位に入ったNSX最上位の#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴&伊沢拓也/BS)は、レクサス優勢の状況下、まさしく大健闘というところであり、やれることはすべてやり切った、そんなふうに評せる戦いぶりだったといえるだろう。

5位は#36 au TOM'S LC500(伊藤大輔&J.ロシター/BS)で、7位に#1 DENSO KOBELCO SARD LC500(H. コバライネン&平手晃平/BS)。この2台のLC500には中盤で接触劇があり、それによるペナルティ(#36)等がなければ、やはり今回もBS装着のレクサス5台が1-2-3-4-5フィニッシュしていておかしくない流れだった。獲得ポイント的に今回表彰台に乗った3チームからは遅れをとった分、#36と#1はポイント連動のハンデ面を考えた場合に次戦の本命候補となってくるかもしれない。

次戦は九州オートポリスが舞台。当地2季ぶりの開催は5月20日が公式予選、21日が決勝300kmレースとなる。このままレクサスの圧勝が続くのかどうか、引き続きファンの熱い視線が注がれることになりそうだ。

《遠藤俊幸》

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