【新聞ウォッチ】反省なき排ガス不正、米司法省、FCAフィアット・クライスラーを提訴

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2017年5月25日付

●ドイツ車日本を快走、トランプ氏「閉鎖的」と言うけれど、脱「高級」イメージ(朝日・6面)

●歩行者守るエアバッグ、スバル(朝日・6面)

●米軍無人偵察機「グローバルホーク」首都圏横田基地に初配備(朝日・5面)

●三菱UFJ銀行頭取異例の早期退任、小山田氏体調悪化(毎日・7面)

●東芝、WDと売却協議、半導体、トップ会談で合意(日経・1面)

●吉利、プロトンへ49%出資、中国勢、東南アに足場(日経・11面)

●止まらぬ排ガス不正、米、FCAを提訴(日経・12面)

●ガソリン5週連続下落、店頭132.2円(日経・21面)

ひとくちコメント

排ガス規制を逃れるため、ディーゼル車のエンジンに不正ソフトを搭載したとされるフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)に対し、米司法省は、大気浄化法に違反したとして、問題となった車種の販売停止や罰金の支払いを求めて米ミシガン州の裁判所に提訴したという。

5月24日付の夕刊で朝日や東京、日経などが報じたほか、きょうも日経は「ビジネスTODAY」のコーナーで「止まらぬ排ガス不正」とのタイトルで取り上げている。

記事によると、2014~16年型の荷台付き小型トラック「ラム1500」とスポーツ用多目的車(SUV)「ジープ・グランドチェロキー」のディーゼル車に8種類の不正ソフトを搭載し、米国で約10万4000台を販売。性能試験を実施するときだけ有害物質の排出量を減らし、法律で定めた排ガス規制を満たす仕組みで、当局に報告していなかったという。

FCAへの罰金は最大約46億ドル(約5100億円)に上るとみられているが、 FCAは「規制逃れのために不正ソフトを意図的に搭載したという主張に強く反対する」などとしたコメントを発表。日経は「先に不正問題で追及された独フォルクスワーゲンと同様、和解金など巨額の支払いを求められる可能性もある」と指摘している。

また、日経は「ディーゼル車の排ガス不正問題を契機に、世界各地でEVなど電動車への転換を求める声が高まっている」として、「ディーゼル車をエコカーの主力に据えた欧州勢も、排ガス不正でつまずくなか、EVに照準を合わせ、新たな戦いを挑んできている」とも伝えている。

ただ、ディーゼル車といえば、「排ガス不正」との悪いイメージを与えがちだが、マツダのように「クリーンディーゼル」をエコカーの中心に据えて、排ガス規制を“マジメ”にクリアしているメーカーにとっては迷惑千万な話でもあるようだ。

《福田俊之》

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