【2017NEW環境展】「カッコいいゴミ収集車」はもはやトレンド? 環境への配慮、見た目にも

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モリタエコノスの新型プレス式塵芥収集車「プレスマスター E-SVN」(2017NEW環境展)
モリタエコノスの新型プレス式塵芥収集車「プレスマスター E-SVN」(2017NEW環境展) 全 19 枚 拡大写真

24日より東京ビッグサイトで開幕した「2017NEW環境展」では、「環境ビジネスの展開」をテーマに515社が出展。さまざまな環境技術やサービスを一堂に展示している。中でもとりわけ展示面積を大きくとり来場者の注目を集めていたのが「ゴミ収集車」だ。

ゴミ処理問題は環境の改善を考える上で重要な課題のひとつだ。それを運搬するゴミ集取車そのものにも、高い環境性能が求められている。メーカー各社は排ガス性能や効率性、静粛性を高めた様々な新型ゴミ収集車を目玉としていたが、機能と並んでアピールポイントとなっていたのが「デザイン」だ。

街中を駆け巡るゴミ収集車だけに、クルマそのものの外観デザインを変えることで視覚的な環境改善にもつながる。また、カッコいいゴミ収集車が街を走ることで、未来のドライバーとなる子どもや若者たちに対し親近感や憧れを持ってほしいという願いもこめられているという。

こうしたトレンドの先駆けとなったのが、モリタエコノスのプレス式塵芥収集車「プレスマスター」だ。このプレスマスターは、ゴミ収集車として世界で初めてデザイン界のオスカー賞ともいわれる「iFデザイン賞」を受賞している。無機質なデザインになりがちなボディに、乗用車的なパネルラインをとり入れ、ランプ類をハイマウント化し視認性の向上と同時に先進性を見せるなど、実用性と美しいデザインが評価された。こうした傾向は他メーカーにも波及し、ランプ類のハイマウント化などは多く見られるようになっている。

そのモリタエコノスが今回初披露したのが、ハイブリッド駆動システムを搭載する新型プレス式電動塵芥収集車の「プレスマスター E-SVN」だ。高いデザイン性や機能性はそのままに、ハイブリッド駆動とすることで電動駆動モードでは排気ガスゼロ、騒音レベルを68dBに低減するなど性能を向上させた。この静音性能については実際にブースで作動時の音を聞くことができたが、かなり静かな印象。少なくとも街中であればそこでゴミ収集車が作業していることに気づくのは困難なレベルだと感じた。住宅密集地や早朝での作業に配慮した環境性能だ。

モリタエコノス独自のハイブリッド機能として、電動モードとエンジンモードの切り替えをバッテリー残量に応じて自動でおこなう「自動モード」を採用。作業時のわずらわしさを軽減させるという。

またこのプレスマスターシリーズは、作業員の負担軽減や安全にも配慮。投入口の高さを約700mm以下に設計したほか、女性でも片手で軽々開閉ができるシャッタードアハンドルの採用、また作動時にLEDランプと音で周囲に知らせ巻き込み事故を防ぐ機能などが採用されている。塵芥収集車としてはじめて、アラウンドビューモニターをオプション採用したのも特徴だ。作業時だけでなく運行時の周囲の安全にも配慮した。

この新型プレスマスター E-SVNは6月より販売を開始。価格は950万円からという。「より安全に、使いやすく。街にやさしい!」をコンセプトに開発されたというプレスマスター E-SVN。ゴミ収集車が変わることで、街の景色も少し変わるかもしれない。

2017NEW環境展は26日まで開催。

《宮崎壮人》

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