ひき逃げで「人だとは思わなかった」という供述

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6日午後5時30分ごろ、北海道旭川市内の道道を徒歩で道路を横断していた高齢男性に対し、交差進行してきたワゴン車が衝突する事故が起きた。男性は死亡。クルマは逃走したが、警察は後に現場へ戻ってきた少年を逮捕している。

北海道警・旭川東署によると、現場は旭川市西神楽北1条3丁目付近で片側1車線の直線区間。横断歩道や信号機は設置されていない。89歳の男性は徒歩で道路を横断していたところ、交差進行してきたワゴン車にはねられた。

男性は近くの病院へ収容されたが、頭部強打が原因でまもなく死亡。クルマはそのまま逃走したが、約30分後に同市内に在住する19歳の少年が衝突痕のあるクルマで現場へ戻ってきたことから、警察は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失致死)と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕している。

現場は街灯が少なく、夜間の見通しが悪い区間。聴取に対して少年は「何かに当たったことはわかったが、人だとは思わなかった」などと供述しているようだ。警察では事故発生の経緯を詳しく調べている。

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警察関係者によると、今回のような「何かに当たったことはわかったが、人だとは思わなかった」という言い訳のような供述がひき逃げ事故の容疑者から出てくるのは「よくあること」だという。

路上に倒れていたり、あるいは酔い潰れて寝ていた人をはねてしまったという形態の事故(路上横臥)では車両側に残る痕跡もバンパーの一部であったり、底部の擦過痕程度で「乗り上げたのが路上落下物なのか、人なのかわからない」ということも稀にあるそうだが、道路横断中の歩行者と衝突した場合にはフロントガラスやボンネットにその痕跡が確実に刻まれることとなるし、当たったときの衝撃はかなり大きい。

衝撃を感じさせる質量の物体が衝突し、目前のフロントガラスに打撃痕が生じた場合には「人と当たってしまった」と考えるのが自然なのだが、刻まれた打撃痕が大きいほど逃走したり、「人だとは思わなかった」と供述する傾向にあるようだ。

《石田真一》

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