【メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗】商用車感を完璧に払拭!「ぎゃふん」の一言に尽きる…今井優杏

メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗
メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗全 16 枚

国産ミニバンの脅威になる存在

「ぎゃふん」の一言に尽きる。好き嫌いは置いといて、日本人としてやっぱどこかで誇りに思っていたのだ。ミニバンというパッケージにおける、国産車の完成度を。だって、おもてなし精神や相手を思いやる気持ちに関しては、日本人のホスピタリティって他国の追随を許さないと思うし。なんだかんだ忖度するし、細かい作業得意だし。

【画像全16枚】

しかし、今回の『Vクラス』は今後、脅威になってくると思う。その息吹を確実に感じた。

2つの大きなアップデートで商用車感を払拭

メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗

新型Vクラスのポイントは大きく2つだ。まず、これまで商用車ラインで生産されていたのが、新型以降、乗用車ラインに生産を移すということ。それだけでも飛躍的なクオリティアップが想像に難くない(し、いよいよ売る気になったのかとも推測できる。これまであんまり販売に積極的だったように思えなかったから)。

さらに新パワートレーンを搭載したこと。すでに『Eクラス』や『GLE』、『CLS』に搭載されているOM654型と9速AT(同社では9G-トロニックと呼ぶ)の組み合わせは、Vクラス初採用となる。

メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗

これらによってどうなったか。ズバリ、現行型にはそこここにまだ漂っていた商用車感が、完璧に払拭されたのだ。ジェントルで驚異的に静か、そしてどこまでもフラット。

そもそも商用ベースで開発された堅牢なプラットフォームを活かし、驚くべき運動性能を発揮している。しかし、私有地に入るときなどの段差や、駐車場から外に出るときなどに大開口ボディに起こりがちなリア側のねじれや遅れなどを最小限に抑えているのは、剛性ボディの恩恵だけではなさそうだ。

走りの楽しさ+ゴージャスな内装

メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗

OM654型はアルミシリンダーの採用でかなりの軽量化が図られているのも特徴の一つだが、Vクラスに至ってもエンジンブロックだけで先代比-25kg。つまりそれだけフロントアクスルにかかる重量を抑えられているのだ。これがまさにギャップのいなし、吸収に貢献しているのではないかな、と感じた。後ろにゴージャスなマッサージチェアみたいなゴツいシートがたらふく乗っかって、鼻先は逆に軽くなったことで、前後バランスが整った感じ。

メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗

そしてパワフルなトルクもウリのOM654だから、静かとはいえ登坂も大得意。グイグイとコーナーを駆け上がっていくあたりは爽快感すら感じさせる。しかし、進む方はもとより停まる方、つまりブレーキの質感向上は先代の比じゃない。完全停止までカックン、とならない、コントローラブルなそれを手に入れている。

こういう「走りの楽しさ」に、日本の誇るミニバンを徹底的にベンチマークしてきたというゴージャスな内装を載っけるんだからたまったもんじゃない。「ハイ、メルセデス!」のMBUX搭載は次モデルに見送りだし、正直、シートアレンジや後席のエンタテイメントシステムにはまだまだ進化の余地はありそうだけど、メルセデスベンツが本気になると、ちょっと怖い。うかうかしてたらあっという間に勢力図がひっくり返っちゃうかもしれません。

メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗メルセデスベンツ Vクラス 海外試乗

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★★

今井優杏|モータージャーナリスト
レースクイーン、広告代理店勤務を経て自動車ジャーナリストに転向。WEB、自動車専門誌に寄稿する傍らモータースポーツMCとしての肩書も持ち、サーキットや各種レース、自動車イベント等でMCも務めている。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

《今井 優杏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レーダー式オービスを全網羅! セルスター、新型取締機対応のセーフティレーダー『AR-126A』発売
  2. トヨタ『セリカ』ついに復活へ、GRスポーツ戦略は3本柱に?
  3. 「これは売れる」「めっちゃいい」トヨタ『カローラクロス』60周年記念車がSNSで話題に!
  4. 【スズキ ジムニーシエラ 新型試乗】ジムニーにACCが搭載される日がくるとは…9年目で進化した5型の走り
  5. 全取締機に対応! ユピテル、レーザー&レーダー探知機2機種を発売 制限速度表示など新機能も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 警察庁、高齢運転者技能検査を見直しへ 合格者の事故率を追跡調査してみたら…
  2. 手放し走行で累計2000万km超、BMWの先進運転支援「Highway Assistant」…高速道路で最高130km/hまで手放し走行可能に
  3. 自動車業界の現場が直面しているサイバーセキュリティの課題と実態【自動車セキュリティ解説 第1回】
  4. 神奈川個人タクシー、電脳交通のクラウド配車システム「DS」導入…S.RIDEとUberにも対応
  5. 東京海上日動パートナーズ、全国8エリアの代理店を一社化…7月に新会社「TNP」発足
ランキングをもっと見る