ヤマハ、電動モーターユニットの試作開発受託を開始…「参入の敷居を下げる」

ヤマハ発動機 電動モーターユニット試作開発受託 説明会
ヤマハ発動機 電動モーターユニット試作開発受託 説明会全 8 枚

ヤマハ発動機は2月4日、四輪車を始めとする電動車両向けのモーターユニットの試作開発受託を開始すると発表した。ヤマハがこれまで培ってきたエンジン開発技術を生かし、出力密度に優れた高性能モーターを短期間で提供が可能としている。

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ヤマハ発動機AM開発統括部の原田浩之業務部長は同日、都内で開いた説明会で、四輪車を含めて、お客様のどのような要望でもお使い頂けるモーターを試作開発する」とした上で、「今後、モーターを使ったモビリティを造っていきたいという方々の敷居を下げるといった意味がある」と述べた。

さらに「非常に少量でも多品種のものをこれまで造り上げてきた。こうした中で短期間で効率の良い開発が求められ、それを実現してきたノウハウがある。これを活用してより早く、試作モーターのニーズがあるお客様に対して試作品を提供できればと考えている」とも付け加えた。

また電動モーターユニットの特徴については「これまでのエンジン開発で培った技術や感性により、ヤマハらしいエモーショナルなパワーユニットの創造を目指して開発した。エンジン開発で培った鋳造技術、加工技術、高効率なセグメントコンダクタの採用などにより、非常にコンパクトながら高い出力を実現する」と説明した。

公表された電動モーターユニットの概要は、永久磁石埋め込み型同期モーター方式で、顧客のニーズに応じて最大出力を35kWから200kWまで、また冷却方式も水冷、油冷のいずれでも対応可能という。

原田部長が語ったエモーショナルなパワーユニットに関して、プロジェクトリーダーを務める原隆主査は「我々のユニットはエンジンを含めて官能性能を大事にしてきた。モーターもそれを継続していて、そのひとつとしてはサウンドを付加したようなモーターの開発を進めている。基本的に我々はモーターならでは、またヤマハをイメージするようなサウンドを造って提供したい」と話した。

電動車両向けモーターユニットを内製している完成車メーカーは多いが、原主査は「我々のモーターはマスを狙うものではなく、少量高付加価値のものをなるべく短期間でかつ顧客のニーズに合わせて提供することが、一般に出回っているものとの違い」と述べた。

また原田部長は想定する顧客について「既存のモビリティメーカーもご要望があればお応えするし、スタートアップのメーカーも当然、お話があれば検討したいと考えている。自分たちのデザインあるいは性能を求めた時に、どうしてもオーダーメイドのものが必要になるケースが多いと感じている。こうしたニーズに対してお応えをして提供することは非常に大きな意味がある」と強調した。

一方、自社製品への活用に関して原田部長は「現段階で自社の二輪モデルに使う具体的な計画はない」と語る。というのも「今回試作で対応しようとしているモーターは非常に高出力で、どちらかというと四輪以上のものに使われるようなものを考えている」からだ。

だが「当然、そこで培った技術は自社製品にも流用できるし、ダウンサイジングした形でというのも可能性がある。これまで自社製品で使ってきた小型のモーターではなく、社外のお客様にもお使い頂けるような大型のものを提供する。この試作を通じて市場のニーズ、今の段階では私どもが考えていないようなニーズがたくさんあるであろうと思っていて、これをとらえながら、商品によっては求められる性能も違うこともあると思うので、そうしたところも把握してモーターのノウハウを蓄積していきたい」とも話していた。

《小松哲也》

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