アウディ RS3 新型、ニュル最速のコンパクトモデルに…ルノー メガーヌR.S. の記録を更新

最大出力400psの2.5リットル直列5気筒ターボ搭載

「RSトルクスプリッター」を標準装備

タイムアタックの準備はセミスリックタイヤの空気圧調整のみ

アウディ RS3 セダン 新型のプロトタイプ
アウディ RS3 セダン 新型のプロトタイプ全 17 枚

アウディは8月3日、新型『RS3セダン』(Audi RS3 Sedan)が、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースにおいて、これまでのコンパクトクラスのラップタイムレコードを4秒64上回る7分40秒748の新記録を樹立した、と発表した。

写真:アウディ RS3 セダン 新型のプロトタイプ

最大出力400psの2.5リットル直列5気筒ターボ搭載

新型には従来型と同じく、直噴2.5リットル直列5気筒ガソリンターボ「TFSI」エンジンが搭載される。最大出力は400psと変わらないが、その発生回転数は5600rpmと、従来型よりも引き下げられ、7000rpmまでそのパワーを維持する設定とした。

最大トルクは51kgmと、従来型比で2kgm引き上げられた。最大トルクは2250~5600rpmの幅広い回転域で発生する。この結果、新型はとくに低速域の加速パフォーマンスが、さらに強化されているという。新しいエンジンコントロールユニットは、すべての駆動コンポーネントとの通信速度を向上させた。

5気筒エンジンのパワーは、7速デュアルクラッチトランスミッションによって路面に伝達される。エンジン点火順序は、1-2-4-5-3と独自のシーケンスが採用されたことで、特長的なサウンドを発生する。エキゾーストシステムには、完全可変タイプのフラップ制御システムが採用され、中間ポジションに設定することも可能になったため、サウンドの幅がさらに広がっているという。

動力性能は、0~100km/h加速が3.8秒、最高速は250km/hでリミッターが作動する。オプションで最高速を280km/hに引き上げることも可能。さらに、「RSダイナミックパッケージ」とセラミックブレーキを装着すると、最高速は290km/hに到達する。アウディ RS3 セダン 新型のプロトタイプアウディ RS3 セダン 新型のプロトタイプ

「RSトルクスプリッター」を標準装備

新型には、「RSトルクスプリッター」が標準装備される。これは、リアのアクスルディファレンシャルや従来のリアアクスルマルチプレートクラッチに代わるものだ。新型では、電子制御式のマルチプレートクラッチが左右のドライブシャフトに駆動力を配分する。これにより、左右のリアアクスルにトルクが理想的に配分されるという。

スポーティな走行時に、RSトルクスプリッターは、より大きな負荷がかかる外側リアホイールの駆動トルクを増加させ、アンダーステアの傾向を軽減する。左コーナーでは、右リアに駆動トルクを配分し、右コーナーでは、左リアに配分する。直進時には、左右のホイールに均等にトルクを配分する。

オプションで、サーキット専用の「RSパフォーマンス」モードが装備できる。このモードでは、初の工場オプションのセミスリックタイヤに合わせて、エンジンとトランスミッションの設定が調整される。この場合、RSトルクスプリッターは、アンダーステアとオーバーステアを可能な限り抑え込み、非常にダイナミックでスポーティな走りを実現するという。

これらのモードは、「アウディドライブセレクト」ドライビングダイナミクスシステムで切り替えられる。アウディドライブセレクトには、コンフォート、オート、ダイナミック、RSインディビジュアル、エフィシェンシーの各モードが設定されている。アウディ RS3 セダン 新型アウディ RS3 セダン 新型

タイムアタックの準備はセミスリックタイヤの空気圧調整のみ

この新型RS3セダンが、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースにおいて、これまでのコンパクトクラスのラップタイムレコードのルノー『メガーヌR.S.トロフィーR』の7分45秒389を、4秒64上回る7分40秒748の新記録を樹立した。過酷なコースでの記録達成には、リアアクスルのトルクを完全に可変配分できるRSトルクスプリッターが大きく貢献したという。

記録となるラップタイムを計測する前に、チームが行った作業は、オプションのピレリ「PゼロTrofeo R」セミスリックタイヤの空気圧を、サーキットコンディションに合わせて調整しただけ。とくに、タイヤ空気圧に関しては、RSトルクスプリッターの機能にも影響を及ぼすという。

今回、新型RS3セダンのステアリングホイールを握ったのは、Audi Sportのレーシングドライバー兼開発ドライバーのフランク・スティップラー選手だ。同選手は、「このような記録を出せるチャンスは、 いつでもあるわけではない。だからこそ、走行前につねにファインチューニングを実施する必要がある。この日は、すべてがうまくいった」と語っている。

《森脇稔》

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