プリセットデータの音を分析…イコライザー[サウンドチューニング 実践講座]

「5バンドタイプ」の「イコライザー」が搭載されているメインユニットの一例(カロッツェリア・FH-3100)。
「5バンドタイプ」の「イコライザー」が搭載されているメインユニットの一例(カロッツェリア・FH-3100)。全 5 枚

カーオーディオの楽しみどころの1つとなり得る「サウンドチューニング」について、その実践方法を解説している当コーナー。まずはライトな機能の使いこなし術を紹介している。今回は前回に引き続き、「5バンドタイプ」の「イコライザー」の操作方法を解説していく。

まずは前回の内容を簡単におさらいしておこう。「イコライザー」は主には、車内の周波数特性の乱れを正し音源に収められているとおりのサウンドを再現するための機能なのだが、ライトな仕様の「イコライザー」ではそのような使い方をし難い。なぜなら、操作できるバンド数が少ないからだ。ゆえに、周波数特性が乱れている部分にピンポイントでアプローチできない。

というのも、人間の可聴帯域は約10オクターブ分もある。しかし「5バンドタイプ」の「イコライザー」ではそれを5等分にして調整することとなるわけで、あくまでもざっくりとしたチューニングしか行えないのだ。

しかし、サウンドの雰囲気を変えることは可能だ。実際「5バンドタイプ」という簡易的な「イコライザー」でもプリセットデータがいくつか収録されていて、それぞれを聴き比べてみると、なるほどサウンドの味付けが大きく変わる。

で、その「プリセットデータ」を活用すると「イコライザー」調整のトレーニングを行える。その手順は以下のとおりだ。まずは自分なりに調整できる設定画面にて、気に入った「プリセットデータ」を復元してみる。そしてそれをベースに微調整を加えると、自分なりのスペシャルチューニングを設定でき、しかも操作のコツも掴めてくるのだ。

なお、微調整を加える作業をする前に、元ネタとなる任意のプリセットデータの音の特徴を掴み取りたい。そのために、「フラット」と名付けられている未調整の設定の音との聴き比べを入念に行おう。

で、聴き比べは自分の好きな曲(聴き慣れた曲)で実行すべきだ。そして設定を切り替える際には、常に曲の頭から再生しよう。また、曲は1曲だけに限定せず、タイプの異なる3曲程度で行うとより特徴を掴みやすくなる。

続いては、大きな変化が加えられているバンドの変化量をゼロに戻して音源を聴き比べてみよう。そうするとそのバンドの操作によってサウンドがどのように変わったのかを感じ取れる。つまり、その周波数帯の音を増減させることで、どのような色づけが行えるのかを学習できるのだ。

このような確認作業を行った後に、今度は自分なりの設定を作り上げよう。いくつかのバンドの設定を微調整して、より好みの音になるように設定してみよう。ちなみにその際には、微細な変更にとどめるところがコツとなる。少しの操作でどう音が変わるのか、それを感じ取れるか否かが重要になるからだ。

そしてこの経験則の積み重ねが、「イコライザー」調整の技術向上にすこぶる役立つ。後にバンド数が多い「イコライザー」を搭載した機種を手にしたときに、この経験がモノを言うのだ。

今回は以上だ。次回からは「13バンドタイプ」以上の本格的な「イコライザー」の操作方法を解説していく。お楽しみに。

“プリセットデータ”の音を分析すると、コツが掴める!「サウンドチューニング」実践講座 Part2 イコライザー編 その4

《太田祥三》

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