日産 ジューク・ハイブリッド にラリー車提案、デモ走行へ…グッドウッド2022

ダットサン240Zのラリー優勝から50周年を迎えたことを祝福

ハイブリッドはルノーと共同開発

EVモード時の最高速は55km/h

日産 ジューク・ハイブリッド・ラリー・トリビュート と1971年の東アフリカ・サファリラリーを制したダットサン『240Z』(日本名:日産『フェアレディZ』)
日産 ジューク・ハイブリッド・ラリー・トリビュート と1971年の東アフリカ・サファリラリーを制したダットサン『240Z』(日本名:日産『フェアレディZ』)全 10 枚

日産自動車の欧州部門は『ジューク』(Nissan Juke)をベースした1台限りのラリー仕様車『ジューク・ハイブリッド・ラリー・トリビュート』を6月23日、英国で開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」でデモ走行させる。

ジューク・ハイブリッド・ラリー・トリビュートは、6月24~26日までのレースウィークエンドにおいて、グッドウッドラリーサーキットでデモンストレーションラップを毎日2回開催する。ドライバーには、ラリー経験豊富で『SunMotoring』の編集者を務めるRob Gill氏を起用する。同氏はすでは、サハラ砂漠において、ジューク・ハイブリッド・ラリー・トリビュートをテスト走行している。

◆ダットサン240Zのラリー優勝から50周年を迎えたことを祝福

日産 ジューク・ハイブリッド・ラリー・トリビュート日産 ジューク・ハイブリッド・ラリー・トリビュート

ジューク・ハイブリッド・ラリー・トリビュートは、ダットサン『240Z』(日本名:日産『フェアレディZ』)が東アフリカ・サファリラリーで勝利して、50周年を迎えたことを祝福し、2021年6月にレンダリングイメージが公開されていた。そのレンダリングイメージが好評だったことから、今夏の『ジューク・ハイブリッド』の欧州発売に合わせて、1台限りで実車化された。

オフロードタイヤを収めるために、ワイドフェンダーを装着。フードとルーフには、ライトが追加した。黒いボンネットフードと黒いホイールは、1971年に東アフリカ・サファリラリーを制したダットサン240Zへのオマージュだ。サスペンションはストロークを増やしたオフロード仕様となっており、265/70R16タイヤを装着している。

室内にはロールケージを装着し、後席は取り外され、スペアタイヤを積むスペースとした。レーシングシートに4点式ハーネスを装備する。競技用消火器、ドライバーとナビゲーターが通信するためのヘッドフォン付きインターホンシステム、アルカンターラ仕上げのステアリングホイール、油圧ハンドブレーキが採用されている。

◆ハイブリッドはルノーと共同開発

ジューク・ハイブリッドの新世代のハイブリッドパワートレインは、ルノーグループと共同開発された。日産製の1.6リットル直列4気筒ガソリンエンジンは、最大出力94hp、最大トルク15.1kgmを発生する。

日産製の電気モーターは、最大出力49hp、最大トルク21kgmを引き出す。ルノーは出力15kWの高電圧スターター/ジェネレーター、インバーター、蓄電容量1.2kWhの水冷バッテリー、トランスミッションを開発した。

トランクスペースは354リットル。蓄電容量1.2kWhのバッテリーを搭載するため、ガソリンエンジン車と比較して68リットル減少した。後席を折りたたむと、トランクスペースは1237リットルとクラス最高を維持する。後席のニールームも、553mmを保つ。

◆EVモード時の最高速は55km/h

新開発のトランスミッションは、シンクロナイザーリングの代わりにドッグクラッチを使用して、4つのエンジンギアと2つのEVギアをシフトする。さらに、摩擦を減らすために、このトランスミッションはクラッチを使用していない。発進は100%電気で行う。2つのEVモーターを組み合わせてギアを同期させ、スムーズで応答性の高い加速を実現する。

トランスミッションは、高度なアルゴリズムによって制御され、シフトポイント、バッテリーの回生などを管理する。パワートレインは走行条件に応じて、シリーズ、パラレル、その両方と、ハイブリッド方式を切り替える。これにより、レスポンスに優れる加速と低排出ガスを両立しているという。

ジューク・ハイブリッドのインテリジェントドライブシステムは、EVモードで走行する時間を最適化することを重視して、パワートレインを制御する。EVモード時の最高速は55km/hとし、ドライバーはパワフルかつ持続的なEV走行を楽しむことができるという。


《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  4. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  5. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る