[プロセッサー活用]クロスオーバー…フロントスピーカーとサブウーファー間の「帯域分割」の設定

パワードサブウーファーを搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:ガレージショウエイ<高知県>)。
パワードサブウーファーを搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:ガレージショウエイ<高知県>)。全 3 枚

サウンドチューニング機能が積まれたメカである「プロセッサー」の設定方法を解説している当コーナー。現在は、音楽信号の「帯域分割」を行う機能である「クロスオーバー」の操作手順を説明している。

【画像全3枚】

ところで、「クロスオーバー」と言ってもさまざまある。なので前回まではまず、「パワードサブウーファー」に搭載されている「クロスオーバー」機能の使い方を説明してきた。そしてそれに引き続いて今回からは、「メインユニット」に内蔵されている「プロセッサー」にて使えるようになる「クロスオーバー」について解説していく。

なお、カロッツェリアの一部のモデルと三菱電機の『ダイヤトーンサウンドナビ』に搭載されている「クロスオーバー」機能では、フロントスピーカーのツイーターとミッドウーファー間の「帯域分割」も行えるのだが、それ以外のメーカーのメインユニットには、「クロスオーバー」が搭載されている場合でも普通、フロントスピーカーとサブウーファー間の「帯域分割」のみしか設定できない。なので最初は、このようなタイプの「クロスオーバー」について説明していく。

さて、フロントスピーカーとサブウーファー間での「クロスオーバー」を設定する際にはまず、フロントスピーカーの「カットオフ周波数」から決めていきたい。なお「カットオフ周波数」とは、各スピーカーが再生する音域の下限、または上限のことを指す。なのでこの場合のフロントスピーカーの「カットオフ周波数」とは、「フロントスピーカーの再生範囲の下限」ということになる。

ただし例えばそれを80Hzに設定した場合でも、それ以下の音域の音がフロントスピーカーからまったく聴こえて来なくなるわけではない。というのも、「カットオフ周波数」を80Hzとした場合のそれよりも低い音は、すぱっと切り取られるわけではないのだ。緩やかにグラデーションするようにして消失していく。

結果、「帯域分割」される付近の音域の音は、両方のスピーカー(この場合はドアスピーカーとサブウーファー)から発せられることとなり、音が重なり合う。ゆえに「帯域分割」のことは「クロスオーバー」と呼ばれているのだ。

ちなみにこの「減衰率」のことは、「スロープ」と称されている。で、「スロープ」が何なのかは回を改めて詳しく解説するが、この「スロープ」は切り替えられる場合と切り替えられない場合とがある。なので切り替えられる場合にはとりあえず仮で、「マイナス12dB/oct」か「マイナス18dB/oct」に設定しておこう。

そしてその上でサブウーファーの音は一旦ミュート(消音)して、フロントスピーカーの「カットオフ周波数」を徐々に下げていく。そうして、音を聴きながらフロントスピーカーの「カットオフ周波数」がどのくらいが適切なのかを決めていく。

今回は、ここまでとさせていただく。次回はフロントスピーカーの「カットオフ周波数」の決め方のポイントを説明する。お楽しみに。

《太田祥三》

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