アウディ、ブランド体験施設をフルリニューアル…新コンセプトの常設展示に

アウディの4つのブランドバリューを伝えるのが目的

アウディの「Future is an attitude」メッセージを体現

次期『A6』を提案した『A6 e-tronコンセプト』を展示

次世代コンセプトカー「スフィア」シリーズの後席に着座可能

ドイツの自動車博物館「アウトシュタット」のアウディパビリオン
ドイツの自動車博物館「アウトシュタット」のアウディパビリオン全 10 枚

アウディ(Audi)は3月21日、ドイツ・ウォルフスブルクの自動車博物館「アウトシュタット」のアウディパビリオンをフルリニューアルし、「House of Progress」と呼ばれるコンセプトに基づいた常設展示へと改装した、と発表した。

◆アウディの4つのブランドバリューを伝えるのが目的

今回のリニューアルは、アウトシュタットを訪問した人に、デジタル化、デザイン、パフォーマンス、サステイナビリティというアウディの4つのブランドバリューを伝えるのが目的だ。House of Progressコンセプトは、アウディとつながり、会社の歴史や製品、その価値を知ってもらうスペースに位置付けられる。

この展示スペースでは、車両の販売は行われない。ここでは、関連するコンテンツや製品に直接触れることを通じて、来場者にアウディの考え方を理解してもらうのが狙いとなる。

アウトシュタットの常設展とは別に、主要な大都市で、期間限定のHouse of Progressが開設される。すでに、ウィーン、ソウル、ミラノでオープン。2023年春には、サウジアラビアの首都リヤドでもHouse of Progressが開設され、さらなる展開も計画されている。

◆アウディの「Future is an attitude」メッセージを体現

House of Progressの開設にあたり、アウトシュタットの既存のアウディパビリオンでは、建物の内部が完全に新しくなり、内装のリノベーションに加えて、展示コンセプトにも大きな焦点が当てられた。透明性を高め、新しい展示内容と新しい視野を生み出すため、建物の中央階段を含むロタンダ(円形広場)を形成する鉄筋コンクリート部分に、開放的なスペースを作り出した。

新設されたHouse of Progressは、アウディの持続可能性に対する取り組みが、製品、生産、サプライチェーンだけでなく、顧客やファンとの接点にもあてはまることを示している。House of Progressの背景にある考え方は、持続可能性の目標に沿ったもので、今後新たな造作は必要とせず、変更されるのは、デジタルコンテンツと車両などの展示物だけになる。そうすることで、新しいトピックや製品をそれぞれの展示場所に、すばやく簡単に設置することが可能になるという。

これは、「Future is an attitude」というアウディのメッセージを体現するものだ。柔軟なコンセプトを取り入れることにより、来場者にアウディブランドを具体的かつ現実的に体験してもらうことに重点を置いている。

◆次期『A6』を提案した『A6 e-tronコンセプト』を展示

House of Progressの入口に設置された「Table of Visions」は、アウディの将来のビジョンを示している。入口から展示エリアへと続く通路では、ブランドに関するさまざまなトピックや質問を見ることができる。

1階では、デジタル化とデザインに関する展示が行われている。ここには、次期『A6』を提案した『A6 e-tronコンセプト』や、市販モデルの『A8』のPHEV(プラグインハイブリッド車)、「60 TFSI e」グレードが展示される。その横には長いボードが設置されて、デジタル化とデザインに関するアウディの取り組みを見ることができる。

デジタル分野の例としては、インタラクティブな「OLEDマトリックス」テールライトが挙げられる。この展示では、さまざまなアニメーションを楽しく表示し、テクノロジーの可能性を明らかにする。さらに、リサイクル素材の「Econyl(エコニール)」、EVスポーツの『e-tron GT クワトロ』のクレイモデル、現行モデルのカラーパレットを採用して3Dプリンターで製作した花瓶なども展示されている。来場者は、アウディのデザイン部門)が作成したスケッチを、持ち帰ることもできる。

◆次世代コンセプトカー「スフィア」シリーズの後席に着座可能

House of Progressでは、A6 e-tronコンセプトのヘッドライトを模したプロジェクターが設置され、アウディの先進的なライティングテクノロジーの可能性を体験することが可能。2階のパフォーマンスエリアへと繋がるフロアでは、プロジェクションマッピングが投影されている。その画像は、パフォーマンスエリアで上映される映画の音声信号をベースにしたもので、音量、明るさや動きに応じて変化する。

『RS e-tron GT』とAerofoilsによる「アウディe-tron foil」のショーケースが、ライフスタイルにパフォーマンスのブランドバリューを提示する。「サステイナビリティテーブル」と呼ばれる展示では、電動SUV『Q4 e-tron』とともに、循環型経済と持続可能なコラボレーションに関する情報を展示する。

パビリオンの中心部は、開放スペースとなったロタンダに設置された「Blog of Progress」で、それぞれの展示フロアと入口を空間的に接続している。Blog of Progressでは、日々更新されるアウディの最新ニュースやハイライトを見ることができる。ソーシャルメディアの展示コーナーでは、ツアーの最後に次世代コンセプトカー、「スフィア」シリーズの後席に座ることができる、としている。

《森脇稔》

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