2022年度国内新車販売…ホンダ N-BOX が2年連続首位、EV比率はわずか2%[新聞ウォッチ]

ホンダN-BOX
ホンダN-BOX全 3 枚

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した2022年度の車名別新車販売台数によると、ホンダの軽自動車『N-BOX』は、目立った改良がなかったものの根強い人気で、前の年度に比べて7%増の20万4734台となり、2年連続の首位。

2位は2年前の20年度に首位だったトヨタ自動車の小型車『ヤリス』で、同8.4%減の17万5383台。また、3位はトヨタの『カローラ』で、同12%増の13万9588台だったという。

きょうの各紙も22年度の国内新車販売ランキングを様々な視点で報じている。このうち、朝日は「22年度新車販売N-BOX首位」とシンプルなタイトル取り上げているが、上位10車種に軽自動車が5車種も入ったことを強調している。

◆EVの販売台数は3倍に

読売は、電気自動車(EV)の国内販売台数に焦点を当てて、22年度のEVの国内販売台数は、前年度の3倍超となる7万7238台。乗用車全体に占めるEVの割合は2.1%に達したことを強調。ただ、EV化では海外勢が先行しており、「日本メーカーはラインアップの充実が課題となっている」とも指摘する。

ちなみに、海外メーカーのEV販売台数は前年度比65%増の1万6464台(バス64台を含む)で、海外勢の新車販売に占めるEVの割合は6.7%に上ったそうだ。

また、国内勢もEV販売を大きく伸ばしたが、昨年6月に発売した軽EVの日産『サクラ』は3万3097台、三菱自動車『eKクロスEV』は7657台をそれぞれ販売し、国内EV販売のおよそ半分を占めたとも伝えている。

◆EVの普及は鈍い

一方、日経もEVの国内販売を中心に取り上げているが、タイトルは読売の「EV国内販売3倍超、22年度乗用車の2.1%」とは異なる「国内EVなお2%どまり、昨年度販売3倍も普及鈍く」として「EVが乗用車全体に占める割合は2.1%(前の年度は0.72%)にとどまり、EV比率が2割に迫る中国や欧州に比べ日本国内でのEVの広がりは鈍い」とも報じている。

しかも、日経は「急伸をけん引したのは22年6月に三菱自動車と共同開発した初の軽EV『サクラ』だ」と強調。「航続距離は日産のEV『リーフ』に比べ100キロメートル以上短いが、その分一般的なEV車両コストの3分の1を占めるとされるリチウムイオン電池の搭載量を減らし、コストを抑えた」とも。

この先、はたしてサクラも “満開”のままで咲き続けられるのか。海外勢の猛チャージも気になるところだが、4月から経営体制を刷新した某大手自動車メーカーも「EVファースト」を打ち出すなど、国内のEVの普及がどこまで進むのか、興味深く見守りたい。

2023年4月7日付

●10人乗り陸自へり不明、師団長ら宮古島周辺飛行(読売・1面)

●EV国内販売3倍超、22年度乗用車の2.1%、海外勢新車を積極投入(読売・8面)

●EV「毎年1車種以上」ボルボ社長、発信拠点も8日開設(読売・8面)

●米EV100万台へ熱い競争、NY自動車ショー開幕、新型続々、かすむ日本勢(朝日・7面)

22年度新車販売、N-BOX首位、上位に軽は5車種(朝日・7面)

●世界一の富豪はルイ・ヴィトン会長、マスク氏2位転落(毎日・7面)

●トヨタ、23万台リコール(毎日・22面)

●GW国内旅行コロナ前超え、JTB推計、昨年比5割増2450万人(産経・10面)

●ミスタープリウスからの伝言(中)、開発「アポロ計画」になぞられ、エコカーの先駆け世界を席巻(東京・6面)

●取引先の電気代一部負担、上昇分、ホンダ、コスト増に配慮(日経・1面)

●「テスラ超え」へBYDギア、EV販売、23年倍増目標(日経・10面)

スズキ、部品の鉄道輸送を1.5倍に(日経・13面)

《福田俊之》

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