ランボルギーニのPHEVスーパーカー『レヴエルト』、アジア太平洋デビュー…上海モーターショー2023

V12エンジンに3個のモーターの組み合わせ

ランボルギーニ史上最高の1.75kg/hpのパワーウェイトレシオ

最大出力1015hpは「コルサ」モードで可能

ランボルギーニ・レヴエルト(上海モーターショー2023)
ランボルギーニ・レヴエルト(上海モーターショー2023)全 13 枚

ランボルギーニ(Lamborghini)は4月18日、中国で開幕した上海モーターショー2023において、新開発のV12プラグインハイブリッド(PHEV)パワートレインを搭載する新型スーパーカー『レヴエルト』をアジア太平洋で初公開した。

ランボルギーニにとって、世界第2位の単一市場が中国。レヴエルトのグローバル発表から2週間後、上海モーターショー2023でのレヴエルトのアジア太平洋プレミアは、中国の顧客に対する強いコミットメントになるという。

◆V12エンジンに3個のモーターの組み合わせ

新開発のV12 PHEVパワートレインは、ミッドシップの6.5リットルV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンに、3基の電気モーターを組み合わせたものだ。モーターのひとつは新開発の8速ダブルクラッチ・トランスミッションと一体設計されており、エンジンの後方に横向きに搭載される。名車『クンタッチ(カウンタック)』の時代から続くトランスミッショントンネルには、蓄電容量3.8kWhのリチウムイオンバッテリーをレイアウトした。

「L545」と呼ばれるエンジンは、これまでランボルギーニが製造した12気筒エンジンの中で、最も軽量でパワフル、と自負する。エンジン単体重量は218kgで、『アヴェンタドール』用よりも17kg軽い。このV12は、最大出力825hp/9250rpm、最大トルク73.9kgm/6750rpmを発生する。

V12エンジンと3基の電気モーターを組み合わせたPHEVシステム全体で、1015hpのパワーを引き出す。0~100km/h加速2.5秒、最高速350km/h以上のパフォーマンスを可能にしているという。

◆ランボルギーニ史上最高の1.75kg/hpのパワーウェイトレシオ

レヴエルトは、現代のストリートに現れたランボルギーニのデザインの未来という。ランボルギーニ独自のデザインDNAは維持しながら、全く新しいスタイルの表現方法を確立した、と自負する。新しい形状を通して、ランボルギーニの過去の伝説的なV12アイコンモデルとリンクしつつ、同時に新しいプロポーションで未来への扉を開くことを狙う。

電動化がもたらす課題に即したデザイン手法を採用し、近未来スーパースポーツカーの形状とプロポーションを予感させるレヴエルトによって、ランボルギーニは新たなスペースレースに挑む。そのデザインは航空宇宙エレメントに着想を得たものだ。フロントに始まりキャビンとエンジンを包み込み、六角形エキゾーストへと細く続く2本のラインで描かれる彫刻のようなサーフェスが特長になる。

イタリアのサンタアガタ・ボロニェーゼ工場で製造されるカーボンファイバーは、レヴエルトの主要な構造要素だ。それは、「monofuselage」やフレームだけにとどまらず、ボディ要素にも広範囲に使用されている。カーボンファイバーや軽量素材の多用と強力なエンジンパワーにより、パワーウェイトレシオはランボルギーニ史上最高の1.75kg/hpを達成している。

◆最大出力1015hpは「コルサ」モードで可能

PHEVパワートレインの特性は、「リチャージ」、「ハイブリッド」、「パフォーマンス」の3種類に切り替えられる。さらに、新しいドライビングモードとして、「チッタ(シティ)」、「ストラーダ」、「スポーツ」、「コルサ」の4種類との組み合わせを可能にした。各モードは、ステアリングホイールのスイッチで選択できる。合計で13種類の設定を切り替えることにより、走行する路面やサーキットのコースに応じて、最適なモードが選べるという。

たとえば、チッタは、都心部での運転を想定したモードで、ゼロエミッションのEV走行を可能にする。電気モーターに電力を供給するリチウムイオンバッテリーを充電する必要がある場合、V12エンジンが始動してバッテリーを充電する。

サーキットでダイナミックな性能を発揮することを想定したドライビングモードがコルサだ。パフォーマンスモードとの組み合わせでは、PHEVパワートレインが最大出力1015hpを引き出すことを可能にしている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. ホンダ『プレリュード』新型、ホームページで先行公開…発売は9月
  3. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  4. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
  5. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  5. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
ランキングをもっと見る