三菱の強みを生かしたBEVとは何か? 加藤社長が示した「三菱らしさ」と「新型車投入計画」

三菱 eKクロスEV(左)と元祖・軽EVのi-MiEV(右)。奥は軽商用EVのミニキャブMiEV
三菱 eKクロスEV(左)と元祖・軽EVのi-MiEV(右)。奥は軽商用EVのミニキャブMiEV全 3 枚

三菱自動車の加藤隆雄社長は6月22日に開催した定時株主総会で、DNAである耐久信頼技術や四輪制御技術を組み合わせた三菱らしい電気自動車(BEV)を提案したいと述べた。

◆5年間で9モデルの電動車の投入する

加藤社長は株主から事前に寄せられた質問の中で三菱の電動化戦略に多くの関心が寄せられていたことを明かした上で、まず電動車の市場見通しについて「世界的に広がるカーボンニュートラルに向けた動きの中で将来的にはバッテリーだけで動くバッテリーEVが電動車の主流になると考えている。しかしながらBEVの世界に進むということではなく、その進み具合には市場によってばらつきがある。欧米を中心とした先進国は環境意識の高まりと、それに呼応した規制の厳格化によってBEVの普及が進む一方で、充電インフラや購入補助金の不足等により普及に障害がある地域があるのも事実」と指摘。

その上で「このような地域では航続距離の不安が少ないPHEV(プラグインハイブリッド車)がCO2削減の有効な手段と考えられる。また当社の主力市場であるASEANは当面はハイブリッド車(HEV)が電動車の主流であると考えられ、日本においても欧米と比べるとBEVの普及が早い方ではない。当社は早くから電動車の開発に着手しており、『アウトランダーPHEV』やBEVである『eKクロスEV』を市場に投入してきた実績がある。とくにPHEVは当社電動化のコア技術であり、BEV、HEVへの転用も容易にできる。世界市場の様々なニーズに応えるべく今後も適切なタイミングで適切な電動車を投入していく」との方針を示した。


《小松哲也》

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