デザインは名車に着想、ピニンファリーナ『プーラ・ビジョン』…次世代電動SUV 8月17日発表

彫刻のような姿は1947年の『チシタリア』に着想

1950年代のランチア『フロリダ』に着想を得たラウンジドア

ラグジュアリーヨットがモチーフのインテリア

アウトモビリ・ピニンファリーナ・プーラ・ビジョン
アウトモビリ・ピニンファリーナ・プーラ・ビジョン全 12 枚

アウトモビリ・ピニンファリーナ(Automobili Pininfarina)は8月17日、コンセプトEV『プーラ・ビジョン』を米国で開幕する「モントレー・カーウィーク」で初公開する。


◆彫刻のような姿は1947年の『チシタリア』に着想

このコンセプトカーは、アウトモビリ・ピニンファリーナのデザイン哲学「PURA」(純粋)を具現化した1台だ。アウトモビリ・ピニンファリーナの次世代ラグジュアリーEVの方向性を示唆している。

プーラ・ビジョンは、エレガントなシルエットとドラマチックなプロポーションが特長。これまでピニンファリーナが生み出してきた名車のDNAを、未来のデザインへと昇華させた「エレクトリック・ラグジュアリー・ユーティリティ・ビークル(e-LUV)」になるという。低いボンネットと高いフェンダーが生み出す彫刻のような姿は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)に自動車として初めて永久展示された1947年製の『チシタリア』から着想を得ている。

プーラ・ビジョンは、e-LUVを斬新な解釈でデザインした。キャビンを後方に配置。細長いガラスハウスとピラーレスのドアを採用した。3連開閉式のピラーレスドアによって、乗降性を追求している。

アウトモビリ・ピニンファリーナ・プーラ・ビジョンアウトモビリ・ピニンファリーナ・プーラ・ビジョン

◆1950年代のランチア『フロリダ』に着想を得たラウンジドア

フロントには、目立たないように配置されたヘッドライトと、デイタイムランニングライトの役割を果たすスリムな「L.E.S.S.」ナノファイバーライティングテクノロジーを採用した。厚さ1mmに満たないファイバーを使用したライティングテクノロジーだ。ヘッドライトはロアボディの幅いっぱいに配置された多機能型デザインエレメントに収納されている。このデザインエレメントはロアボディを形成するだけでなく、冷却性能と空力性能を補う働きをする。

パノラマルーフは、固定された中央部が「ビスコット」(イタリア語で「ビスケット」)と呼ばれ、LEDが放つリング状の柔らかな光で照らす。このビスコットには、大きなフロントガラスとリアのテールゲートをつなぐ役割と、曲線状で大型のサイドウインドウを支える役割がある。このサイドウインドウは左右のラウンジドア開口部の一部でもある。

ラウンジドアはヒンジで跳ね上がるように開き、ピラーレスの開口部と、後部にヒンジが付いたバックドアとの組み合わせによって、広々とした2+2シーター空間を実現した。ラウンジドアは、ランチア『フロリダ』に着想を得たもの。フロリダは、バッティスタ・ファリーナが1950年代に設計し、お気に入りの1台だった。

アウトモビリ・ピニンファリーナ・プーラ・ビジョンアウトモビリ・ピニンファリーナ・プーラ・ビジョン

◆ラグジュアリーヨットがモチーフのインテリア

インテリアは、ラグジュアリーヨットから着想を得ている。フローティングタイプのフロントシートは、帆船のフォイル(水中翼)のように吊り下げられ、センターコンソールは帆の底辺を支える支柱のように見えるようにした。

シートは、ホワイトで仕上げられた。ダッシュボードとドア上部には、チャコールのレザーをあしらう。外装同様、内装にもむき出しのカーボンファイバーとアルマイト加工のアルミを配した。プーラ・ビジョンのホイールから出た廃アルミを、ドアシルのプロテクティブキックプレートに用いている。

セントラルディスプレイは、必要な時にコンソールから立ち上がり、使用しない時は格納される。後席の間にはワインクーラーを装備している。

《森脇稔》

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