フィアットの小型ミニバン『ドブロ』、表情変化…改良新型を欧州で発表

フィアット・ドブロ 改良新型(欧州仕様)
フィアット・ドブロ 改良新型(欧州仕様)全 20 枚

フィアットは10月23日、小型ミニバン『ドブロ』(Fiat Doblo)の改良新型を欧州で発表した。日本市場にも2023年5月に導入されたドブロが、欧州でアップデートを受けている。


◆新しいフロントグリルやフロントバンパーを採用

欧州向けのドブロには、乗用バージョンとして、2列シート5名乗りの標準ボディと3列シート7名乗りのロングボディ「マキシ」が用意される。マキシでは、3列目の2座独立シートに130mmのスライド機構と脱着機能を採用し、さまざまなシーンに合わせて多様なシートアレンジが可能に。標準ボディ、マキシともに、3座独立のリアシートは、ゆったりとした同じ座面幅を確保し、長距離のドライブでも疲れにくい設計とした。また、商用バージョンにも、標準ボディとロングボディが用意されている。

改良新型ドブロでは、フロントマスクを変更した。新しいフロントグリルやフロントバンパー、新しい「エコLED」ヘッドライトによって、表情が変化している。ボディカラーには、新色として、「Volare Blu」 と 「Toscana Green」 を設定した。リアサイドには新しいロゴが追加されている。

インテリアでは、FIATロゴが付いた新形状のステアリングホイールや、新しいシート生地を採用した。改良新型ドブロの室内空間は、顧客のニーズに適合しており、運転中や移動中に最大限のフレキシビリティを享受できるよう、さまざまなシートアレンジや収納が用意されている。例えば、フロントシート周りには8か所の多彩な収納スペースを設けた。静粛性にも注意が払われており、騒音が低減されている。

フィアット・ドブロ 改良新型(欧州仕様)フィアット・ドブロ 改良新型(欧州仕様)

◆従来の8インチから10インチに拡大しインフォテインメント「Uconnect」

新しいコネクティビティとインフォテインメントテクノロジーを採用した。ドライバーがステアリングホイールのボタンや音声コマンドを使用して、スマートフォンなどのインフォテインメントデバイスを操作できる。また、改良新型ドブロには、バックカメラとの組み合わせにより、ドライビング体験を向上させる「10インチラジオタッチ」も用意されている。

さらに、従来の8インチから10インチに拡大したカラータッチスクリーン付きインフォテインメント「Uconnect」を搭載する。この最新のUconnectには、インフォテインメントの質を向上させ、必要なすべてのポイントを表示するナビゲーションシステムが組み込まれる。

また、Apple「CarPlay」とグーグル「Android Auto」に対応した10インチのフルカラーデジタルディスプレイと組み合わせることで、さまざまな情報をカスタマイズできるようになった。インテリアはブラックカラーでコーディネートされたシックな室内に、実用的な装備を採用している。改良新型にはマジックプラグを装備した。工具の接続や移動式の作業場として利用でき、最大400Vの電源システムなど、さまざまな用途に適した電力を供給できるソケットとした。

フィアット・ドブロ 改良新型(欧州仕様)フィアット・ドブロ 改良新型(欧州仕様)

◆EVの『Eドブロ』は航続が18%拡大して330kmに

欧州向けのドブロには、EVバージョンとして、『Eドブロ』がラインナップされている。Eドブロにも、標準ボディとロングボディのマキシを用意した。内燃エンジン搭載車と同容量の積載スペースを備え、プロユースでも高い機能性を発揮するように設計されている。改良新型Eドブロでは、ヒートポンプが搭載され、車両の効率と航続の引き上げに貢献すると同時に、乗員の快適性を向上させる、と自負する。

EVパワートレインのモーターは、最大出力136hp、最大トルク27.5kgmを発生する。走行モードは3種類で、ノーマル、エコ、パワーが切り替えられる。0~100km/h加速は11.2秒で、最高速は130kmhとした。回生ブレーキ用のパドルが装備されており、回生ブレーキのレベルを3段階に調整できる。バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は50kWhとした。EVパワートレインの改良により、1回の充電での航続は、従来の最大280kmからおよそ18%延びて、最大330km(いずれもWLTP複合サイクル)に拡大している。

急速充電には、出力7.4~11kWのウォールボックス急速充電ユニットが用意される。フル充電に要する時間は、単相7.4kWウォールボックスで7時間30分、三相11kWウォールボックスで5時間となる。最大出力100kWの充電ステーションで急速充電が行える。蓄電容量50kWhバッテリーの8割を、30分で充電できる、としている。

《森脇稔》

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