三樹書房は、ホンダ初のミッドシップ・スポーツカー『NSX』の開発史をまとめた書籍『ホンダNSX』を刊行した。本書は、NSX誕生35周年を記念し、開発総責任者(LPL)を務めた上原繁氏が、自らの視点で開発の過程とその後の展開を詳細に綴ったものである。
NSXは1990年に登場し、「誰もが楽しめる快適な走り」をめざしたまったく新しいコンセプトのスポーツカーとして注目を集めた。以後、「タイプR」など派生モデルも登場し、世界中のスポーツカーファンを魅了してきた。
本書では、開発に費やした約6年の過程や、コンセプト策定から量産化までの試行錯誤、さらにはNSXが与えた技術的・文化的影響について、豊富な資料とともに紹介。巻頭には貴重なデザインスケッチやモックアップ写真も掲載され、資料的価値も高い。
今回の刊行では、1990年の初代モデルと2001年のマイナーモデルチェンジ版をカバーデザインに採用し、記念性の高い愛蔵版として仕上げられている。
NSXの真価とホンダの「夢」を体現したスポーツカー開発の裏側に迫る一冊として、技術者やファンにとっても見逃せない内容となっている。

『ホンダNSX』
ホンダ初のミッドシップ・スポーツカー開発史
著者:上原繁 NSX開発総責任者(LPL)
発行:三樹書房
体裁:B5判・上製・288頁(カラー32頁)
定価:6050円(本体価格5500円+消費税10%)
目次
巻頭カラー口絵:NSXのデザイン開発/ NSXデビュー後のモデル展開
第一部 完成車ができるまで
1.FFを超えるUMR開発、始動する
2.AA(UMRホンダスポーツ案)プロジェクト - V6・オールアルミボディーへの収斂
3.プロト1(CD)プロジェクト - 最初のプロトタイプでの挑戦
4.プロト2(AS)プロジェクト -「快適F1」実現への検証
5.D開発(量産開発)車・SUプロジェクト - 6年の歳月と「夢」の結実
カラー口絵:カタログでたどる、ホンダNSX 解説/當摩節夫
第二部 NSXの発売とその後の展開
6.NSX、世界市場にデビューする
7.タイプRの登場とNSXブランドの発展
8.初代NSXの幕を引く
NSX……30年目のつぶやき デザイン担当:中野正人

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