JFEスチールの980MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、大河内記念技術賞…自動車軽量化に貢献

JFEスチールの980MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板
JFEスチールの980MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板全 1 枚

JFEスチールは、同社が開発した高加工性高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板が、公益財団法人大河内記念会より第72回(令和7年度)大河内記念技術賞を受賞したと発表した。

贈呈式は3月24日に日本工業倶楽部会館(東京・丸の内)で行われる予定。

大河内記念技術賞は、生産工学および生産技術の上で優れた独創的研究成果をあげ、学術の進歩と産業の発展に多大な貢献をした業績に与えられるもの。

今回受賞した「自動車用高加工性高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板」は、従来にない高いレベルの加工性と衝突エネルギー吸収特性を有し、自動車の軽量化および衝突安全性の向上に寄与する980MPa級合金化溶融亜鉛めっき(GA)鋼板である。

世界的なカーボンニュートラル化への動きに対応するため、自動車走行時のCO2排出量削減を目的とした高強度鋼板適用による車体軽量化の動きが加速している。さらに、車両の長寿命化を目的とした防錆性向上の必要性も合わせて、高強度GA鋼板のニーズが高まっている。

一般に高強度化により鋼板の加工性が低下しプレス加工時に破断が生じやすくなる。さらに、自動車の衝突時には部材が変形することで衝突エネルギーが吸収され乗員が保護されるが、従来の980MPa級GA鋼板では衝突変形時に破断が生じ、十分なエネルギー吸収特性が得られないことが高強度化の課題となっていた。

このような課題に対しJFEスチールは、鋼板の高延性化には有効だが表面品質の観点から従来のGA鋼板では添加が困難だったケイ素(Si)の積極活用を目的に、連続溶融亜鉛めっきライン(CGL)炉内の雰囲気制御によりSiを鋼板内部に酸化物として閉じ込めて無害化する表面制御技術を開発した。

さらに、CGL焼鈍プロセスにおいて、従来には無かった加熱・冷却のヒートパターン制御を適用することにより、伸びと伸びフランジ性を両立する高い加工性および衝突エネルギー吸収特性の向上を達成した。この技術を活用し、衝突エネルギー吸収特性に優れる980MPa級高加工性高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板を開発した。

今後、大幅な拡大が予想される自動車の電動化に対しても本開発鋼は有用であり、エネルギー吸収部材やバッテリーの周辺部材でのさらなる適用拡大が予想されている。

同社は、本開発技術を用いて高加工性高強度鋼板「JEFORMA」のシリーズ化も行い、今後もお客様のニーズに合った様々な製品と利用技術を開発・提案し、自動車車体の軽量化によるCO2排出量削減と高性能化による安全で環境にやさしい自動車の開発に寄与していくことで、持続可能な社会の実現に貢献していく。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ダイハツ『ロッキー』が3列7人乗りSUVに!?「ロッキースペース」登場の可能性は
  2. メインユニットとなる「モニターレス機」は誰向き?[カー用音響機材・チョイスの極意…メインユニット編]
  3. フォルクスワーゲン12車種、パワーステアリングのアシストが無効化のおそれ…5月掲載のリコール記事まとめ
  4. 日産『スカイライン』次期型、V6ツインターボ搭載で420馬力なるか⁉…今週の土曜ニュースランキング
  5. 高級ミニバンとしての威厳を取り戻すデザインとは?…5月の新型車記事まとめ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ホンダ「2026ビジネスアップデート」…次世代HV15車種投入、2029年度営業利益1兆4000億円
  2. 「電気バス」でつながる聖地・高野山、導入の裏にあった合理的な理由
  3. ステランティスと中国リープモーター、戦略的提携を拡大…スペイン工場でEV生産へ
  4. NISMO、豪州に初の海外パフォーマンスセンター設立へ…『スカイラインGT-R』のレストア事業も強化
  5. 「ヤンチャEV」「欲しいぃぃ」ホンダの小型EV『スーパーワン』発売にSNS興奮!約340万円の価格に「安すぎる」の声も
ランキングをもっと見る