住友ゴム工業は2月25日、船舶の接岸・係留時に使用される緩衝材として、同社初となるフォーム式防舷材を国内生産で開発し、販売を開始すると発表した。
防舷材は、船舶が岸壁などに接岸・係留する際に生じる衝撃を吸収・緩和し、船舶および港湾設備を保護するために用いられる。防舷材には、岸壁に固定して使用する「ゴム式」と、水に浮かべて使用する「浮体式」があり、浮体式には「空気式」と「フォーム式」の2種類がある。
今回発売するフォーム式防舷材は、水に浮かべて使用するため潮位変化に追随する。接岸・係留時の衝撃をやわらかく吸収・緩和し、係留条件や運用環境が異なる現場でも安定した使用が可能だ。艦船やフェリー・高速船、造船所、洋上給油(バンカリング)など、使用条件が多様な係留・接岸シーンに対応している。
船舶を取り巻く運用環境や係留条件が多様化する中、防舷材にはさまざまな現場で安定して使用できる性能が求められている。こうしたニーズを背景に、同社はゴム式防舷材で長年培ってきた技術と知見を活かし、ゴム式と同等の耐久性を備えたフォーム式防舷材として本製品を開発した。
外面層には耐久性の高い繊維補強材と特殊樹脂の複合素材を採用。内部には独立気泡構造の特殊フォーム材を用いることで、繰り返し使用時にも形状を回復しやすく、長期使用を見据えた性能を備えている。
こうした構造により、本製品は国際的なガイドライン(国際航路協会PIANC)に基づく3000回の繰り返し圧縮試験に耐えることを確認しており、ゴム式防舷材と同等の耐久性を確保している。
本製品は、接岸・係留時に船体が防舷材に接触した際にかかる力(初期反力)を抑える設計とすることで、衝撃をやわらかく受け止め、船体や岸壁への負担を軽減する。
フォーム式防舷材であることから、空気式防舷材と異なり内圧管理が不要で、パンクの心配もない。その結果、定期的な点検や管理がしやすく、長期的な管理負担の軽減に寄与する。
国内生産体制により、安定供給面での確実性とリードタイム面での柔軟性を確保している。また、輸送距離の短縮により、物流に伴うCO2排出量の低減にも貢献する。
本製品は、まず2サイズ(700mm×1000mm、1000mm×1500mm)での展開からスタートし、今後は市場ニーズに応じて段階的にラインアップの拡充をしていく予定だ。
同社の長期経営戦略「R.I.S.E. 2035」において、産業品事業では2030年までに15商品、2035年までに30商品の「共感商品」を発表する計画。「共感商品」とは、「社会課題の解決につながり、人々の共感を生む、付加価値の高い商品・サービス」を指す。ダンロップの社会課題解決事業として開発・発売に注力している。




