千葉県長生郡長柄町にある長柄町都市農村交流センター”ワクワクながら”前駐車場で5月17日、「商用車ミーティング関東」が開かれ、バスやトラック、緊急車両、なりきりの警察車両など、自家用の”はたらくクルマ”55台が集まった。
主催は自家用バスなどの愛好家が集まって運営している千城企画交通部。同団体は「バスを楽しもう。」をテーマに公共交通に関するイベントを行っており、日産ディーゼルのシャシーに富士重工業製ボディを架装した元路線バスの『8E』などを所有。今回で7回目となるこのイベントでは商用車をマイカーとするオーナーたちにも声掛けを行い、いわゆる”はたらくクルマ”が一堂に会した。
広々とした会場内はバス、貨物車、社用車、教習車、タクシー・ハイヤー、公用車、緊急車両などと区分けされ、様々な車両が並んだ。
回を重ねるごとに家族連れや夫婦での参加が目立ってきたこのイベント。今回もそんなほほえましい姿が。ニューヨーク市警仕様のフォード『エクスプローラー』で参加していたのは30代夫婦。白にブルーのデカールを自作、大きく書かれた「NYPD」(ニューヨーク市警察の略称)の制服を仲良く着こなしていた。「日本の本物の警察官に『凄いですね』と言われることがあるんです」と照れる旦那様であった。
前回は2代目のスズキ『スズライト』バンで参加していた30代夫婦は、同車が修理中ということで今回は急遽9代目スズキ『キャリイ』トラックで走って来た。荷台には1980年代に発売された女性向けコンパクトスクーター、ホンダ『eve』が2台。奥様は「名前や形、色などが可愛くて」と購入の決め手を嬉しそうに話した。
一瞬ドキリとさせられたのは、焼け焦げた跡が痛々しい、ボコボコの4代目日産『セドリック』220Dデラックス。カースタントや爆破に使用された劇用車を譲り受け、何と車検取得するまでに復活させたという個体だ。会場ではクラッシュした当時の状態で展示。行き帰りはバンパーやフェンダーなどを付け替えて自走という。見学者の興味を強力に引き付ける個体だった。
2代目いすゞ『エルフ』をベースにウォークスルーバンとして発売された『エルフハイルーフ』もボロボロ状態。かつて東京浅草にあった服飾店で使用された後、雨ざらしになっていたものを40年前に手に入れ、以来、鹿児島から東北まで全国各地のイベントに下道で(北海道はフェリー利用)走っているという猛者だ。「壊れたら直せばいいんだ!」というパワーのあるオーナー。いつも様々な工具などのガラクタ(失礼!)を満載し、車中泊仕様とした、ピンクの可愛らしくも異様なたたずまいであった。
このほか、タクシー上がりを個人所有としたトヨタ『ジャパンタクシー』や、アメリカナイズされたものを本来の姿にコツコツと戻し、各地のイベントに参加しているというダットサン『1200トラック』、西日本の民放を退役した放送中継車を個人所有としたいすゞ『エルフ』などが並んだ。また、いすゞ『ギガマックス』によるトレーラーの連結・切り離し実演などが間近で見られるなど、充実の内容であった。
イベントを企画した千城企画交通部の八良(はちよし)さんは、「こうした情熱のある皆さんに支えられています。このイベントでオーナーさん同士が知り合い、はたらくクルマのコミュニティがさらに広がっていければ」と話していた。




