全体相場が、15年4か月ぶりの安値を更新。自動車株も全面安となった。
日産自動車は、一時99年10月以来の770円まで買われたが、全体相場の下げに聞きずられ、結局前比7円安の749円と7日ぶりに反落。
ただし、今期業績が増額修正の公算もあるだけに、出来高は市場第4位と買い注文も高水準。株式市場は日銀の利下げでも歯止めがかからないが、同社は有利子負債が大きいだけに、返済負担の軽減を評価する声もある。東京三菱証券が目標株価を900円に設定するなど、依然目が離せない存在だ。
日野自動車工業も、一時97年7月以来の600円台乗せ。しかし、前日比13円安の572円と4日ぶりに反落した。
相場環境が悪化すると、利益確定の売りが先行するが、むしろ日産の株価の底堅さが印象的だった。
一方、週初に「ターンアラウンド計画」を発表した三菱自動車工業は、前日比7円安の344円と続落。外資系証券の一部が売り推奨に転じるなど、先行きは楽観視できない状況だ。
この日上げたのは、いすゞと富士重工業の2社のみ。