スズキが21日発表した2000年度連結決算は、売上高が過去最高の1兆6千億円となった。軽自動車が堅調だったほか特に力を注いだ小型車の販売も上向いた。利益も原価低減努力により経常利益が306億円と増益に転じた。
同社の主力である軽自動車の00年度販売実績は、前年度に比べ1.3%減少し57万5千台となった。シェアでは2位のダイハツ工業に若干、差を縮められたものの依然として30%以上のシェアを維持し28年連続トップとなった。
懸案の小型車販売は、新販売チャンネル「アリーナ」の展開を開始したことや新型車『エリオ』の投入、『ワゴンRソリオ』など意欲的な商品投入が効を奏し、前年度に比べ16%増の4万6千台と増えた。
鈴木修会長は小型車について「ピーク時は年間7万1000台売っていたこともある。ここに行くまではまだ回復の途中」といい、01年度も販売費を積極的に投入して31%増の6万台を狙う。また「軽も軽視しているわけではない。絶対に首位は守る」と宣言した。