ポールポジションからのスタートながら、エンジンストールによって最後尾スタートとなったマクラーレンのデイビッド・クルサード。彼の計算をさらに狂わせたのが、アロウズのルーキー、エンリケ・ベルノルディだ。
ピットストップをするまで、なんと40周の長きに渡ってクルサードを抑え続けたベルノルディにマクラーレンの首脳はカンカン。レース後マクラーレンのボス、ロン・デニスとメルセデス・スポーティング部長のノルベルト・ハウグは一言文句を言ってやろうとアロウズのベルノルディのもとを訪れたという。
「二人ともとても攻撃的だったよ。こういうドライビングを続けるつもりなら、僕のF1人生は長くないだろうって言われたよ……。あまりにアグレッシブな態度だったからすごく恐かった」とベルノルディは語っていた。