【熊野学の技術詳説】『フィット』---エンジンコンパクト化技術のすべて

自動車 ニューモデル 新型車
【熊野学の技術詳説】『フィット』---エンジンコンパクト化技術のすべて
【熊野学の技術詳説】『フィット』---エンジンコンパクト化技術のすべて 全 5 枚 拡大写真

エンジンの軽量・コンパクト化は、吸排気レイアウトの変更、ロングストローク化、ボア間寸法の短縮、カムシャフトのチェーン駆動などで達成された。

【画像全5枚】

前後長のコンパクト化に最も貢献したのは、樹脂製インテークマニフォールドだ。シリンダーヘッド前面に取り付けられるインテークマニフォールドは、サージタンク部がシリンダーヘッドの上に位置し、長い吸気管長を確保しつつ前方への張り出しはほとんどない。このようなサージタンクの配置はエンジンの全高を高くするが、全高の高いフィットはエンジンフードも高く、エンジンはその下に無理なく納まっている。

エンジン幅のコンパクト化は、ロングストローク化、ボア間寸法の短縮、カムシャフトのチェーン駆動などにより実現された。ボア・ストロークはφ73×80、従来エンジンのφ75×76よりロングストロークであり、『インサイト』の3気筒エンジン(φ72×81.5)とほとんど同じだ。

このスモールボアと、遠心鋳造スリーブによる短いボア間寸法の組合せがボアピッチを短くした。遠心鋳造スリーブは外面に適当にな凸凹があり、アルミ合金との密着性が高いので、ボア間寸法を短縮できる。

カムシャフトのチェーンは、従来エンジンのベルト駆動に替えて採用された。チェーンは同じ動力を伝えるのにベルトより大幅に幅が狭く、エンジン幅の短縮に役立つ。チェーン駆動はベルト駆動より騒音が大きいのが欠点であるが、現在は小ピットのサイレントチェーンが開発され、この問題は解消している。

以上のようなエンジンのコンパクト化は、衝突安全の向上にも役立った。エンジンルームの両脇を前後に通るサイドフレームは太く平行になり、前面衝突時の衝撃吸収性を高めている。このように、エンジンのコンパクト化は衝突安全にも役立つ。

《》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 人気ミニバンが2027年にも大進化へ! トヨタ『ノア/ヴォクシー』次期型は新開発1.5LエンジンHEVか?
  2. ダイハツ『ムーヴ』など3車種1万台にリコール… 内装材が燃焼基準に不適合
  3. マツダ『ロードスター』次期型は1000kg級の軽さ追求、BEVも視野に
  4. トヨタ、WEC富士でル・マン優勝車や新型スーパーカー『GR GT』を展示 9月25日-27日
  5. カワサキ『メグロK3』2027年モデル、10月17日発売へ 価格は141万9000円
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 居眠り・脇見を監視、「DMS」を義務化…乗用車は2031年から、バス・トラックではすでに普及
  2. 【全文PDFプレカン】日産自動車 長期ビジョン発表会
  3. ホンダの交換式電池、建設現場で実証…高さ385mの「トーチタワー」
  4. 「発想が素晴らしい」ヤマハが開発した保育現場向け「電動アシストお散歩カー」が話題に、「補助金回して」の声も
  5. 光岡の新型オープン2シーター、写真公開…正式発表は11月26日
ランキングをもっと見る