富士重工業と日本電気は14日、ハイブリッド車用の2次電池の開発を行う新会社を共同で設立すると発表した。高性能・低コストなマンガン系リチウムイオン電池を自動車に活用する技術を開発し量産化につなげる。
新会社「NECラミリオンエナジー」はNECが51%、富士重が49%出資し今月20日に設立する。新会社では携帯電話など小型携帯端末ですでに実用化されているマンガン系リチウムイオン電池を自動車用に複数つなげた組電池を開発する。
富士重は同電池を、2006年をめどに市販化するハイブリッド車に搭載する計画。新会社は富士重を傘下におさめるゼネラルモーターズ(GM)をはじめ国内外の自動車メーカーへの売りこみを展開しハイブリッド車用2次電池のデファクトスタンダードをねらう。
ハイブリッド車は制動時の回生エネルギーを電気としてためておく2次電池が必要。トヨタの『プリウス』やホンダの『シビックハイブリッド』はニッケル水素電池を採用している。マンガン系リチウムイオン電池はニッケル水素にくらべ軽量・コンパクトなうえ2倍のバワーとエネルギー貯蔵の性能を持つ。量産すればコストもニッケル水素電池の約半分で済むという。将来的には燃料電池車用の2次電池としても利用も見込んでいる。
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