広島県警は21日、閉店後のコンビニエンスストアをターゲットとして金庫盗難を繰り返していた暴走族リーダーの19歳少年とその仲間十数人を窃盗容疑で逮捕したことを明らかにした。自分が指揮するグループのメンバーを共犯にしており、被害総額は5000万円を超えるという。
警察の調べによると、この少年は昨年9月18日未明、広島市安佐南区内にある閉店後のコンビニエンスストアに仲間十数人と共に侵入。事務室に置いてあった重さ300kgの耐火金庫を盗み出した疑いがもたれている。グループは金庫を人海戦術で持ち出してトラックに積み、山中で解体するなどして中の現金を抜き取っていた。被害件数は警察が把握しているだけで50件近くに達し、被害総額は5000万円を超えるものとみている。
暴走族の摘発を行った際、メンバーの1人が金庫盗難を自供し、警察がリーダーの少年を逮捕しようとしたが、その寸前に姿を消していた。警察では指名手配犯としてこの少年の行方を捜していたが、今月に入って「広島市内で見かけた」という情報が寄せられた。これを基に捜査を進めたところ少年を発見、逮捕に至った。
警察ではこの少年を厳しく追及し、事件の全容を解明する方針だが、5000万円の現金が暴力団関係者にそのまま流れた可能性も高く、面倒見などとの関連が明らかになった場合にはそちらの捜索も辞さないとしている。