神奈川県横浜市内の信用金庫駐車場で、現金の搬入作業をしていた警備員を銃撃して現金1000万円を強奪した事件が21日午前に起きたが、後の調べで犯人が逃走にしようしたクルマのナンバーが過去に登録抹消された実在のものであることがわかった。警察では犯人につながる重要な手がかりとして捜査を進めている。
この事件は21日の午前10時ごろ、横浜市中区の湘南信用金庫伊勢佐木町支店裏手の駐車場で現金の搬入作業をしていた警備員を2人組の男が襲撃。拳銃を発砲して警備員に重傷を負わせ、現金約1000万円が入ったジュラルミンケースを奪って逃走したというもの。逃走に使用された車両は同日の夜、南区の住民から「駐車場に勝手にクルマを置かれて邪魔」という通報が基で発見され、逃走中に通行人などから目撃されたものと一致していることがわかった。
ところが、このクルマに装着されていたナンバーは抹消手続きがなされており、現在は使用されていないものであることがその後の調べで明らかになった。陸運局に残された資料では該当のナンバーは廃車が理由で抹消されたわけではなく、ナンバーを再発行したために抹消されたことになっているという。
警察ではこのナンバーのクルマが以前に盗難されたために抹消されたのか、それとも犯人が偽造したナンバーがたまたま該当してしまったのかなどを含め、過去の登録者のデータなどから抹消された経緯を調べるとしているが、過去にほとんど例が無いケースであることから慎重に捜査を進める方針のようだ。