全国でも異例の条例が完成間近? 凶暴なのは暴走族より、むしろ…

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沖縄市は22日、市条例として独自の暴走族規制条例の制定を検討しているが、対象を暴走族だけでなく、暴走族の活動を煽り立てる「期待族」も含める方向で検討していることを明らかにした。沖縄では暴走族そのものより、それを見物に訪れる期待族のほうが暴徒化する傾向にあるため、騒乱などを起こして検挙された場合には罰金を科すことができるように調整を続けていくとしている。

沖縄では暴走族そのものの勢力は比較的小さいのだが、その暴走行為を見物に訪れる、いわゆる「期待族」は年々増加の傾向にあり、週末には国道沿いの歩道を100人程度のギャラリーが埋め尽くす。他地域に見られない、沖縄独特の悪しき風習として定着しつつあるのが、暴走族を取り締まる警察への妨害活動で、これまでにもパトカーが100人の群集から襲撃を受けて破壊されるなど、その被害は後を絶たない。

また、今月15日には宜野湾市の市道で、暴走族を追跡していたパトカーが運転を誤り、縁石に衝突して停止。その後方をすり抜けようとした別の暴走族のバイクが転倒し、乗っていた少年が意識不明の重体になるという事故が起きた。この際、ギャラリーの間で「パトカーがバイクの後ろからぶつかってきた」というデマが流れ、これに激怒した期待族が宜野湾署を襲撃。警察署の前で「パトカーのおまわりを出せ、謝罪しろ」と大騒ぎをし、結果2名が公務執行妨害で逮捕されるトラブルに発展した。

沖縄市独自の暴走族規制条例を検討している「暴走行為防止に関する条例案作成委員会」では、こうした暴力的な期待族についても罰則対象に含めるべきとの意見に達し、これまで行うとしてきた実名公表に加え、科料(罰金)対象にする方向で意見がまとまったという。今後も議論を重ねていく方針だが、全国でも珍しい期待族に比重が置かれた条例ができ上がる可能性が高くなった。

《石田真一》

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