当て逃げ事件は別の当て逃げ事件でカバーする、のが警官

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北海道警は3日、交差点であて逃げ事故を起こしてそのまま逃走し、「スーパー駐車場でぶつけられた」と虚偽の被害届を提出した札幌西署の46歳巡査長を道路交通法違反(ひき逃げ)と業務上過失致傷容疑で逮捕したことを明らかにした。巡査長が提出した偽装事故の被害届けは受理されており、今後は虚偽告訴でも調べを進めていく。

警察の調べによると、今月1日の午後7時20分ごろ、信号待ちのために札幌市北区内の市道交差点で停止していたクルマに、後方で停止していたクルマが突然動き出し、追突するという事故が起きた。この事故で追突されたクルマに乗っていた大学生2人が全治2週間の軽傷を負ったが、追突してきたクルマはそのまま現場から逃走していった。

事故からおよそ2時間後の午後9時20分ごろ、現場から2kmほど離れた東区内の交番に「近くのスーパー駐車場にクルマを止めていたが、どうも当て逃げされたらしい」と、札幌西署の地域課に所属する46歳の巡査長が出頭。被害届けを提出していった。

ところがこのクルマのナンバーが北区内で当て逃げ事故を起こしたと、被害者が目撃証言したクルマのナンバーと一致。加害車両と推定されるクルマの破損部位と、巡査長のクルマの破損部位がほぼ同一であることも判明した。このため、事故の届け出を受理した札幌北署でこの巡査長を呼んで事情を聞いたところ、事故の当事者であることを認めたため、道交法違反と業務上過失致傷の疑いで3日に逮捕したという。

警察では当て逃げに留まらず、別の当て逃げ事件の被害者であることを装い、虚偽の被害届けを提出して証拠隠滅を図ろうとしたことは極めて悪質だと判断。今後は監察官室なども取り調べに参加し、虚偽告訴での再逮捕も検討していく方針。

《石田真一》

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