クルマに関わる仕事をする人間の偽装事故、裁判所は罪を重くする判断

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クルマ同士の事故や盗難を装い、保険会社から約1200万円を騙し取って詐欺罪に問われている51歳の男ら3人に対する判決が23日、仙台地裁で言い渡された。裁判官は「犯行に常習性が認められる」として、犯行グループに懲役3年6カ月から懲役1年6カ月の判決を言い渡している。

今回判決が言い渡されたのは、一連の事件で主犯格となった51歳の中古自動車販売業の男、その仲間である自動車板金塗装業の60歳の男。そして「カネになるから」と誘われて参加した24歳の元自衛官の男の3人。

このグループは2000年8月から2001年6月にかけ、仙台市やその近郊の路上で乗用車同士を故意に追突させるという事故や、クルマが盗まれたことを装うなどして、約1200万円の保険金を騙し取ったとして、今年7月に逮捕されている。

判決で仙台地裁の本間栄一裁判官は「犯行は組織的、計画的であり非常に巧妙。手際の良さからも常習性があることは推測でき、保険金を騙し取るという反社会的な行動は軽視できない」として、51歳と60歳の男にはそれぞれ懲役3年6カ月(求刑は懲役6年)、懲役2年8カ月(同5年)という実刑判決を言い渡し、補助的な役割をした24歳の男に対しては「誘われて犯行に加わり、偽装事故を起こした」として、懲役1年6カ月(執行猶予4年)の判決を言い渡した。

今回の事件は、主犯格の男らが自動車販売や整備に関わるなど、いわば内部犯的な側面が強く、それだけに厳しい判断が下されたようだ。

《石田真一》

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