北海道警は6日、ロシア人バイヤーに売りつける目的で新品のスタッドレスタイヤを盗んでいたとして、札幌市を拠点に活動する暴力団組員4人と、会社員1人の合計5人を窃盗容疑で5日夜から6日未明にかけてそれぞれ逮捕していたことを明らかにした。北海道域内では新品のタイヤが倉庫から盗まれるという被害が続出しており、うち何件かはこのグループが関与したものとして調べを進めている。
北海道警の調べによると、この5人は共謀し、札幌市内などのタイヤ販売店へ閉店後に侵入。RVや高級車向けのスタッドレスタイヤを盗んでいたとみられる。直接の逮捕容疑は昨年11月下旬、長沼町のタイヤ店の倉庫からスタッドレスタイヤ16本を盗んだというもの。この際は逃走直前に発見され、トラックの荷台の扉を開いたまま逃走。途中の道路で16本全てを散乱させ、付近の交通を阻害した容疑も持たれている。
警察では逮捕した5人が「ロシア人に売る目的で盗んでいた」と供述していることから、ロシア人バイヤーとの仲介役が別に存在する可能性も高いとみて、この5人を厳しく追及。盗んだ品の流れなどを含めて全容解明を急ぐ方針。