15日夜、宮城県古川市古川の国道47号線と国道4号線が交わる交差点で、タクシーの運転手が路上に血を流して倒れているのを別のタクシー運転手が発見して警察に届け出た。この運転手が「運転していたはずのタクシー」は、無人のまま50mほど走り、後部座席で眠る乗客を乗せたまま、道路脇の側溝に落ちていたところを発見されている。
宮城県警・古川署の調べによると、事故が起きたのは15日の午後9時ごろだという。タクーシの運転手から「国道47号線と国道4号線との交差点付近に男が頭から血を流して倒れている」との通報が警察に寄せられた。警察官が現場に急行したところ、48歳のタクシー運転手が頭から血を流して倒れていた。
この運転手が「運転していたはずのタクシー」は、運転手が倒れていた場所から50mほど離れた道路脇の側溝に車体を落として停止しており、後部座席では乗客と見られる男性が熟睡状態で発見された。男性にケガはなく、クルマ自体にも目立った損傷は無かった。
乗客の男性は事故当時の状況を全く覚えておらず、運転手も「何が起きたかわからない」と繰り返すのみ。目撃していた人は「物音がしたのでバックミラーを見ると男性が路上に倒れており、自分のクルマの横をタクシーがゆっくりと通り過ぎた」と警察に証言しているという。
車内に争った形跡がないことから運転手と乗客のトラブルは考えにくいとしているが、何らかの理由で運転手がクルマの外に降り立った際、追突や接触などの事故に巻き込まれて転倒。タクシーはギアをニュートラルに入れたままの状態で勝手に動き出したものとみて、現場の検証を進めるとともに、運転手の回復を待ってさらに詳しい事情を聞く方針。