これからは原則許可制に---京都のラッピング広告バス

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京都市は17日、市民や観光客から「古都・京都の景観を著しく損ねている」として、猛反発されてきたラッピング広告付きバスについて、今後は申請に基づいて、有識者などによるデザインの事前審査を行う方針を決めた。順調にいけば今年7月から実施される。

これは京都市が17日に明らかにしたもの。京都でも多額の累積赤字に悩む市交通局などが「手軽にできる増収策」として2001年からバス車体へのラッピング広告の掲示を開始。2000万円程度の増収が見込めるなど、財政救済の手段として期待されてきた。

ところが市民や観光客はこれに猛反発。「古都のイメージを台無しにする」、「市民には景観を傷つけるような華美な看板は止めろと言いながら、市がそれを率先して破るのは納得できない」といったクレームが続出。これを受けて交通局などの事業者からも「一定のルール作りは必要」との声が上がっていた。

新たに規制対象となるのは、表面積が合計で3.7平方メートルを超え、15平方メートル以下の車体広告。市内に営業拠点を持つバス会社やタクシー会社が保有する車両に規制面積を超える広告を入れる場合、今後は原則として市に届け出を行う必要が出てくる。

現行のバス車体へのラッピング広告に相当する15平方メートルを超えるものについては、学識経験者などを中心に構成する「美観風致審議会」で広告に使用される色彩や全体のデザインなど、「それが古都にふさわしいか」を審査・検討する。

今月21日から開催される市議会で条例導入を検討し、順調に行けば今年7月には導入される。

《石田真一》

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