秋田県警は6日、県内に住む65歳以上の高齢者ドライバーが昨年末の時点で9万1408人に達したことを明らかにした。この5年間での伸び率は42.3%となっており、1年でむ5000人ずつ増えている勘定になるとしている。
これは秋田県警の交通企画課と、県の運転免許センターの調べで明らかになったもの。県内に住む65歳以上の高齢者ドライバーは、昨年末の時点で9万1408人いるという。5年前の統計では6万4254人だったため、この5年間での伸び率はプラス42.3%と、まさに「急増」といった感じ。高齢者ドライバーが絡む事故も増加しており、特に死傷者は5年前の506人から、昨年末は892人となり、実に76.3%も増えてしまった。
県内の運転免許人口に占める高齢ドライバーの割合は13.3%で、東北地方では山形県(14.5%)に続いて2位となる。25歳未満の若年層ドライバーが少子化の影響によって減少の一途をたどっており、これが高齢者ドライバーの占める割合を押し上げた格好だ。
また、各署ごとでは森吉署管内が最も多く、次いで鷹巣署管内、鹿角署管内と続く。クルマが生活必需品と化している山間部に多く、バスなどの公共機関が比較的便利な秋田署、秋田臨港署管内では少なかった。
秋田ではバス会社と県警がタイアップし、免許返納者に格安な料金でバス乗り放題になる定期券の発売も行なっている。しかし、自主返納者の数は伸び悩んでいるという。冬季の利用を考えた場合、寒い場所で待たなくてはならないバスの利用は控えられる傾向にあり、必然的に自分の都合で動けるクルマを選択することになってしまうようだ。