【ITカーナビで駐車場案内】東京で試用実験を公開……会田肇がリポート

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【ITカーナビで駐車場案内】東京で試用実験を公開……会田肇がリポート
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東京都駐車場公社は12日、池袋、新宿、渋谷地区を対象に、カーナビを使って好みの駐車場へ自動的に誘導する「ITカーナビ駐車場案内・誘導システム」の試用実験の模様を公開した。

公社では昨年より渋谷地区において同様システムの実験を行ってきたが、今回は対象地域を拡大して対象利用者を一般ユーザーにまで拡大。これによってシステムにかかる負荷や一般利用状況を調査し、実用化に向けていく考えだ。試用実験は約700カ所の駐車場を対象に実施し、期間は2月17日から3月31日まで。ただ、駐車場によっては4月以降もサービスを続けるところもあるとのことだ。

このシステムは、市街地での駐車場探しでさまよう「さまよい渋滞」の低減を目的としている。ドライバーなら目的地付近に到着しているのに、駐車場が見つからず付近をウロウロとさまよった経験があるはずだ。実はこの「さまよい渋滞」が都市部では大きな問題となっている。渋滞を招くばかりでなく、ドライバーの視線も定まらなくなるために交通事故を誘発することにもなる。目的地周辺の駐車場が即座に見つかることで、こうした問題が大幅に改善されると公社では話している。

試行対象となっているのは、トヨタが「モネ@NAVI」、日産が「カーウイングス」、ホンダが「インターナビプレミアムクラブ」の3つ。いずれも、あらかじめ必要とされる駐車場の条件を設定しておき、目的地を設定すればこの条件に基づいた駐車場を自動的に探し出し、そこまでのルート案内を開始する。また、目的地付近に近づいてから検索を行うことも可能だ。情報の約2割程度は満空情報も入っており、この情報を探す条件に含めておけば、空いている駐車場を優先して探すこともできる。

今後の課題としては、対象地域をどうやって増やしていくかにかかており、それには提供情報のフォーマットを統一することが求められる。すでにVICSでは駐車場の満空情報が表示できるようになっているし、全国の主要都市では主要駐車場の満空情報を道路上の看板で案内している。こうしたデータをうまく利用できるようにすれば、利用価値は大きく高まることだろう。公社ではこれについて国土交通省に働きかけている最中だという。

気になるのは、試乗後に求められたアンケートの中に「サービスが有料化されても利用するか?」との質問があったことで、この件に関して公社側は「あくまでどうするか検討中」として言明を避けた。システムの普及のためにも有料化はぜひとも避けたいところだ。

《会田肇》

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