無免許運転常習者のクルマを没収---宇都宮地裁が判決

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1992年に視力低下を理由に運転免許証の更新を拒否されて以来、無免許状態のまま恒常的に運転を繰り返すばかりか、月に数度の飲酒運転をしていたとされ、道路交通法違反の罪に問われた50歳の男に対する判決公判が26日、宇都宮地裁栃木支部で開かれた。裁判官は「道路交通法規を順守しようとする態度が見受けられない」として懲役7カ月(執行猶予4年)、所有する車両すべて没収という異例の判決を言い渡した。

被告となっている男は今年1月17日未明、栃木県小山市内の国道4号線で、信号待ちのために停車していたトラックに追突するという事故を起こした。事故自体は軽微なものだったが、問題なのはこの男が1992年に視力低下を理由として免許証の更新を拒絶されて以来、恒常的に無免許運転を繰り返してきたということだ。乗っていたトラックは免許の更新拒否後に購入されたもので、無免許で使うことを前提にしているとしか思えないというもの。さらには事故当時、かなりの酒酔い状態でもあり、飲酒運転の常習性も考えられたことだった。

男は道交法違反の罪で起訴されたが、検察側は冒頭陳述で「このまま被告がクルマを所有することは、今後も同じような事故を繰り返す可能性が高い」として懲役7カ月以外に、この男が所有する3台のクルマを全て没収するという異例の判決を求めたことで注目を受けた。暴走族の使うバイクの没収を求める判決は珍しくなくなりつつあるが、恒常的な無免許運転を理由にクルマの没収を裁判所に求めるということは例が無かった。

26日の判決公判で宇都宮地裁栃木支部の安田大二郎裁判官は「道路交通法規を順守しようとする態度が見受けられない。無免許運転が常習的犯行の一端にすぎないことは明らかで、飲酒運転の常習性もうかがわれる」と指摘した。その上で「再発を防止するためには元を断つ必要があるのは明らか」として、懲役7カ月(執行猶予4年)、所有するクルマを全て没収するという判決を言い渡した。

今回の判決が「無免許運転常習者のクルマの没収を認める」という前例を作ったことで、今後各地で同様の判決が言い渡される可能性もあり、そうしたことでも意義があったといえる。

《石田真一》

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