JRバス運転手のアルコール検知は管理者がチェックできない?

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ジェイアールバス関東は18日、同日午前に静岡県内で飲酒運転をしていたとして現行犯逮捕された宇都宮支店所属の32歳運転手の勤務状況を明らかにした。また、昨年7月に起きたJR東海バスでの飲酒不祥事以降に導入された乗務前のアルコール検知が事実上形骸化していることもわかった。

同社によると、飲酒運転で逮捕された運転手は宇都宮支店に所属し、普段は栃木県内を発着する路線の乗務に就いている。

今回はお盆休みに関連した増便に対応するため、応援部隊として17日に東京支店へ到着。同支店内の乗務員用仮眠施設で一晩を過ごし、18日の午前7時10分にJR東京駅を出発して大阪まで向かう「東海道昼特急1号」のうち、静岡県の三ケ日インターチェンジまでの乗務を担当することになっていた。

飲酒運転の摘発を受けたのは三ケ日以降の乗務を担当するJR東海バスの運転手に業務を引き継ぐ直前で、全行程約300kmのうち、90%以上を消化していたという。

同社では昨年7月にJR東海バスの運転手が起した飲酒不祥事以降「乗務8時間前以降の飲酒は禁止」を義務付けており、点呼前にアルコール検知検査を実施することにしている。だが、検知機を扱うのは運転手本人で、運行管理者はその結果を口頭で聞くのみとなっている。

アルコール検知された場合には警告音が鳴るので運行管理者がそれに気づく状況になっているとされているが、「警告音が鳴らないことが当然」とされる状況では、アルコール検知を行わなかったとしてもそれが発覚する可能性も低い。

問題の運転手も点呼を行った際に口頭で「異常なし」と報告しており、検知機を扱っていたかどうかについては運行管理者も把握してしなかった。

《石田真一》

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