軽の主流を占める背高ワゴンは、初代ワゴンRがつくったフォーマットである。米国ミニバンの元祖がクライスラー・ボイジャーなら、日本サイズの文字通りのミニバンが93年のワゴンRだった。
その路線で様々な軽が出るうちに、本家の競争力が次第に弱くなってきた。3代目ではどうするのだろうと期待していたら、コレである。
一転、直線主体のスクエアデザインに変わったが、タントのような思いきりのよさはない。旧型よりむしろ古く見える。オーバークォリティを排した“リーン”なクルマづくりは健在。ますます儲かるクルマにはなったのかもしれないが。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワー&フットワーク:★★★☆☆
装備内容:★★★☆☆
オススメ度:★★★☆☆
下野康史|モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集部を経て、モータージャーナリストに転身。現在はクルマ雑誌を始め、週刊誌のコラムなど幅広く執筆活動を行っている。親しみやすい文体のなかに見える、鋭い着眼点や独特の語り口にファンは多い。