『トリックス』コンセプトは、 ツーンとしたすました顔がいかにもオペル。ショー会場でぱっと見た感じでは、サイズ的(全長3040mm x 全幅1660mm x 全高1570mm)にも、雰囲気的にも、オペル版『スマート』。
……とか考えていたら、いきなり助手席側のドア全体(パンタグラフドアと呼ばれる)がググッと外側にせり出してきて、ギュワーンと前後席アクセスがフルオープンになってしまった!
中を覗くと、ドライビングシートがポツリ。助手席も倒してリアシート部分からフルフラット状態。前後1.5メートルも開放する助手席側から、自転車でもサーフボードでも大きな荷物を楽々積み込める。しかもルーフハッチまで開閉するので、家具や植木も積める。
動力系は70馬力1.3リットルのターボディーゼルでFF駆動。しかもラジエターをエンジン上部に搭載し、全長で130mmの短縮に成功している。また30リットル燃料タンクをドライバーシートの下部とフロアエリア部に配置し、小さな外観と大きな室内空間を実現してみせた。ま、リアバンパー中央から荷物搭載用バーが伸びて、自転車なども搭載できる。
このトリックスは、けっして夢物語ではない。スマート『フォアトゥー』(旧名称『クーペ』)に独占されているウルトラコンパクトカー市場に、オペルは真剣に参入しようとしているのだ。