埼玉県警は19日、行方不明になった42歳の男性のクレジットカードを不正に使用し、信販会社から約100万円相当を騙し取ったとして、27歳の男を詐欺容疑で逮捕した。
カード類を奪う目的で、酔って歩いていた男性をクルマで故意にはね、その後に暴行を加えて殺害した疑いも持たれている。
埼玉県警・捜査1課によると、詐欺容疑で今回逮捕されたのは27歳の男。これまでに同容疑で25歳と21歳の男が逮捕され、この3人が信販会社から騙し取った商品を転売した20歳の男が盗品等有償処分あっせん容疑で逮捕されている。
調べによると、詐欺容疑で逮捕された27歳の男は今年2月6日の午前2時30分ごろ、草加市内で酔って道路の中央部を歩いていた42歳の男性を故意にクルマではねるという事故を起こした。
男性が大声を上げるなどしたため、男は男性に暴行を加えた上で車内に監禁。その後に携帯電話で呼びつけた2人とともに、車内で暴行を加えてキャッシュカードやクレジットカードの暗証番号を聞きだした後に殺害。粘着テープで全身を縛った後、千葉県内の山中に遺棄した疑いが持たれている。
後から合流した2人は男性殺害の事実を大筋で認め、さらには奪ったカードで貴金属を購入したり、現金を引き出したことについても認めているという。
主犯格の男が男性をクルマではねた理由については「金品を奪う目的だった」と供述しているが、これに対して主犯の男は暴行や殺害の容疑を否定した上で「道路の真ん中を歩いていた男性と口論になっただけ。その後のことは知らない」と関与を否定している。
容疑を認めた2人は「遺体はパワーショベルで穴を掘って埋めた」とも供述しており、警察では近く容疑者立会いの下で捜索を行う方針だ。