整備不良と恒常的な過積載…新潟のタイヤ脱落

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新潟県寺泊町から分水町に掛けての国道116号線を走行中の大型トレーラーからタイヤが脱落したという事故について新潟県警は5月31日、このトレーラーを所有する産業廃棄物処理会社を経営する55歳の男を道路交通法違反(過積載容認)容疑で逮捕した。

新潟県警・交通指導課によると、問題の事故は5月12日に発生している。同日の午前7時30分ごろから午前8時ごろにかけての間、新潟県寺泊町から分水町にかけての国道116号線を走っていたクルマのドライバーから警察に対し、「前方を走っている大型トレーラーが、左後輪を脱落させたまま走行している。運転者は脱落に気づいていないらしい」との通報が複数寄せられた。

警察が捜索した結果、同日の午前8時30分ごろに分水町内の駐車場に停車していたトレーラーを発見。その場で簡易な車両検分を実施したところ、左側後部のタイヤをハブに固定するボルト8本が全て破断し、タイヤ2本が無くなっていることがわかった。

警察ではトレーラーを運転していた47歳の男性から事情を聞いていたが、この男性は「タイヤが脱落していたのはわかっていたが、過積載の発覚を恐れて逃げた」と供述。事故を起こしたトレーラーは最大積載量が22トンであるにも関わらず、当時はその2倍を超える48トンの建築廃材が載せられていたことも後に判明している。

ボルトが破断した原因は、ボルトを過度に締め付けた整備不良とみられているが、警察では恒常的な過積載運行も事故の原因になった可能性が高いと断定。5月31日にトレーラーを所有する産廃処理会社を経営する55歳の男を道交法違反容疑で逮捕した。

これまでの調べで、問題のトレーラーは今年3月から4月の1カ月間に合計23回の過積載運行をしたことが判明している。運転手は「会社の命令だった」と証言していることから、警察では男を厳しく追及し、過積載運行の実態を明らかにしていく方針だ。

《石田真一》

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