3日夜、兵庫県明石市内のJR山陽本線・土山駅付近の踏切で、パトカーに追跡されていた乗用車が強引に進入し、播州赤穂発野洲行きの新快速電車と衝突した。この事故によって乗用車は大破し、乗っていた2人が収容先の病院で死亡している。
兵庫県警・明石署によると、事故が起きたのは3日の午後9時55分ごろ。これに先立つ午後9時50分ごろ、明石市内の国道250号線をパトロールしていた同署のパトカーが、ナンバー灯を点灯させず、パトカーの姿を確認した瞬間にUターンを強行した不審な乗用車を発見。ただちに追跡を開始した。
乗用車はパトカーを振りきろうとスピードを上げ、さらには信号無視などを繰り返して逃走を続けた。パトカーはサイレンと赤色灯を使用した状態で3分ほど追跡したが、対象車を見失ったために追跡を断念した。
ただし、乗用車はこれに気がつかずに逃走を続けた。そして明石市二見町西二見付近にあるJR山陽本線の遮断機が下りていた踏切を強引に突破しようとした際、電車と出会い頭に衝突した。
この事故によってクルマは大破。電車の乗客約250人にケガは無かったが、クルマに乗っていた男女2人は収容先の病院で間もなく死亡した。全身を強く打ったことが死亡原因とみられている。
警察では「追跡自体に問題は無かったと考える。逃走車両は小刻みな蛇行を繰り返しており、飲酒運転の可能性もあったようだ」と説明している。