14日正午ごろ、千葉県松戸市内で女性が運転するクルマに男が乗り込み、男児を人質に現金を要求する事件が起きた。女性は男に「銀行に行く」といいながら、そのままクルマを交番に走らせ、男は強盗と銃刀法違反の現行犯で逮捕されている。
千葉県警・松戸東署によると、事件が起きたのは14日の正午ごろ。28歳の女性が松戸市常盤平付近にあるベビー用品店で買い物を終え、駐車場に置いといたクルマに戻ったところ、見知らぬ男が強引にクルマの後部座席に乗り込み、生後9カ月の長男にカッターナイフを突きつけて「カネを出せ」と脅した。
女性が財布の中から5000円を渡すと、男は「ふざけるな、もっと出せ」と要求。男児にナイフを刺すような動作をしたため、女性は「銀行で下ろします」と告げ、男を乗せたままクルマを発進させた。
しかし、女性は銀行には立ち寄らず、そのまま1.5kmほど走り、同署・五香交番前にクルマを止めて、クラクションを鳴らすなどして警官に緊急事態の発生を告げた。男は警官に取り押さえられ、強盗と銃刀法違反（所持）の現行犯で逮捕された。
逮捕された51歳の男は、警察の取り調べに対しては素直に応じているものの、容疑については「カネを出せとは一言も言っていない」と供述。全面的に否認しているという。
